「忍の里」に東急電車? 各地で復活する「懐かしの車体色」、そのインパクトとは?
長野県を走る第三セクターのしなの鉄道では、2017年に入り「懐かしの車体カラー」を次々に復活させています。
しなの鉄道の車両は、国鉄時代に製造され、JR東日本から譲渡された115系電車です。1960年代から国鉄・JRの関東甲信越、静岡、山陽エリアなどで広く使われ、各地域の車体色が存在しましたが、しなの鉄道では基本的に同社オリジナルの塗色で運行していました。
こうしたなか、2017年4月にアイボリーホワイトと緑を基調とした「初代長野色」(1980年代から90年代に長野エリアのJR線で採用されていた塗色)、5月にはオレンジと緑からなる「湘南色」(かつての東海道本線の車体色に由来)、7月には青とクリーム色からなる「横須賀色」(かつての横須賀線の車体色に由来)という復刻塗装を相次いで導入。さらには、しなの鉄道線の前身であるJR信越本線で約30年前に走っていたという「『コカ・コーラ』レッドカラー」も復刻すべく、インターネットのクラウドファンディングを通じ、その資金を集めているといいます。
「クラウドファンディングは10月14日から開始しましたが、塗り替えに必要な資金290万円はわずか5日で集まってしまいました。『車体色への関心がこれほど高いのか』と、改めて驚いています」(しなの鉄道)
「懐かしの車体カラー」は、SNSなどでの評判も高いといいます。11月5日(日)には115系にちなみ、北しなの線で「115フェスタ」と題したさまざまな車体色の115系電車を走らせるイベントを開催。ここで走らせた「湘南色」と「横須賀色」の編成を連結した特別列車も好評を得たそうです。
「当初、外から写真を撮られる方がメインかと思っていたところ、300人以上の方にご乗車いただきました。当社のイベント列車ではかなり多い乗車数です」(しなの鉄道)
これら「懐かしの車体カラー」復刻は、それぞれ車体塗り替えのタイミングにあわせて行ったもので、2、3年後に訪れる次の塗り替えタイミングまでは、そのままの塗色で走る予定だそうです。しなの鉄道は、「全国で115系の廃車が進むなかで、当社線を『115系の聖地』にしたい」と意気込みます。
長年にわたり親しまれてきた車体色の復刻、それが人を呼び込む側面も確かにあるようです。
【了】
確かに、ほとんど東急の認知度が低いであろう伊賀鉄道に”東急カラー”が復活しても反応するのはマニアだけだろうなぁ。今までの”忍者ラッピング”が伊賀鉄道のカラーだとばかり思っていた。
余計なラッピングよりも車体が引き立つと感じるのは私だけでしょうか。
でも、そこが伊賀鉄道の『狙い』じゃあないかな?