「クラス最速」「タイプR」…帰ってきたホンダの顔、「シビック」45年の歩みとは(写真11枚)
オイルショックを追い風に クラス最速への道
まずは、「シビック」の前史から。
1950年代から60年代にかけてホンダはオートバイメーカーとして世界的な存在に成長しました。そして1963(昭和38)年に軽トラック「T360/T500」で自動車市場に参入。「N360」などのヒットもあり、軽自動車メーカーとして認められることに成功します。
そうなれば、次に狙うは軽自動車の上の普通車。まずは1969(昭和44)年に空冷エンジンを搭載する「ホンダ1300」を販売します。しかし、セールスはいまひとつ。そこでホンダは、さらなる魅力的なモデルを投入するのです。
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それが1972(昭和47)年にデビューした初代「シビック」です。エンジンは1.2リッター。のちに排気ガス浄化装置であるCVCCを搭載。CVCCは、「誰もクリアできないだろう」と噂されたほど厳しいアメリカの排気ガス規制「マスキー法」を、世界で初めてクリアする画期的なものです。また、時代は第一次オイルショックのさなかでしたが、小さくて燃費のよい「シビック」には追い風になり、大ヒットモデルとなります。ここでホンダの乗用車メーカーとしての基礎ができあがるのです。
1983(昭和58)年には3代目となる通称「ワンダー・シビック」が登場。シャープな台形デザインが採用され、レースでも大活躍。スポーティで若々しいという「シビック」のイメージは、この頃から定着していきます。
続く4代目の「グランドシビック」(1987〈昭和62〉年〜)もスポーツ路線をまっしぐら。最強モデルである「SiR」にはVTECエンジンを搭載。「『シビック』=クラス最速」というイメージが決定的になります。
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