知られざる「氷川丸」の姉妹船、「平安丸」とは 海の上と底、2隻を分けた数奇な航跡(画像18枚)

「平安丸」の「いま」は?

「氷川丸」と明暗を分ける形となった「平安丸」は2018年2月現在、ほぼ原形をとどめたまま、チューク諸島トノアス島の北西に眠っています。

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「平安丸」のプロムナードデッキ。写真左方向が海面で、同右側に潜水艦用の潜望鏡が見える(戸村裕行撮影)。

 こうした戦時中の沈没船は、太平洋に点在する当時の激戦地だった各所で見られるものですが、「平安丸」は姉妹船の「氷川丸」が現存しており、往時の姿と見比べられるというケースはまれなものだといいます。1997(平成9)年公開の映画『タイタニック』において、海に沈む「タイタニック号」と、その現役当時の姿が重なり合うというシーンがありましたが、それをリアルに経験することができるというわけです。

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「氷川丸」のプロムナードデッキ(2018年2月16日、乗りものニュース編集部撮影)。

 実際に現地に足を運んだという日本郵船の広報担当は、「普段から目にする『氷川丸』は『船』と認識していましたが、海に潜りそれと同じものがサンゴに包まれ横たわっているのを目にすると、戦争のイメージも想い起こされ、船会社の者としては心にくるものがありました」と話します。

「平安丸」が眠る場所は、海面からおよそ16mと比較的浅い場所ということもあり、中級者以上向けのダイビングスポットとなっていて、上級者であれば船内を探索することも可能とか。ただ、やはり老朽化は免れず、ここ数年で急速に損壊が進んでいるともいいます。

【了】

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コメント

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3件のコメント

  1. おはようございます。今日の朝は、仙台市内では3㎝位雪が積もりました。こうゆう日は、やはり4駆のランドクルーザーかパジェロかハイラックスで、雪道を走ってみたいですね❗

  2. 生き分かれた妹妹船が再会するのは海の底かそれとも…

  3. ある戦記で氷川丸も大戦末期にはオイルタンクを増設して病院船偽装タンカーとして運用されたというヤバい話を読んだ。

    沈められた客船の話だと、浅田次郎のシェエラザードが頭に浮かぶ。