小田急の新ロマンスカー「GSE」ここが注目! 乗って分かった新サービスの面白さ(写真14枚)
赤い車体と前面展望席が特徴の小田急新型ロマンスカー「GSE」。しかし注目点はそれだけではありません。「GSE」に導入された新しい設備やサービスを、試乗して確かめてみました。
車両基地から試乗列車に乗車
2018年3月17日(土)から営業運転を開始する、小田急電鉄の新しいロマンスカー・70000形「GSE」。前面展望席があるロマンスカーは50000形「VSE」以来13年ぶりの新型車両で、前面展望席がないロマンスカーを含めても10年ぶりの新車です。
小田急ロマンスカーは1957(昭和32)年にデビューした3000形に「Super Express」を略した「SE」という愛称が付けられました。その後は7000形「LSE」や50000形「VSE」というように、「SE」の頭にアルファベット1文字を加えた愛称が付けられています(30000形電車「EXE」とそのリニューアル車「EXEα」除く)。
70000形の愛称は、「優雅な」を意味する「Graceful」を加えた「GSE」。実際、どのくらい優雅な気分を味わえるのでしょうか。営業運転の開始に先立つ2018年2月、報道関係者向けの試乗会に参加。車内の設備やサービスを体験してみました。
試乗会のスタート地点は、小田急小田原線の車両基地である喜多見電車基地(東京都世田谷区)。喜多見駅から歩いて数分のところにあります。車庫に入ると、赤い車体の「GSE」が7両の編成を組んで、出発体制を整えていました。
3号車のドアから客室に入ると、横1列に2+2席の回転式リクライニングシートが設置されているのが見えます。特急形電車としては一般的な座席配置です。13年ぶりにデビューする前面展望席付きの新車ですから、ここは展望席のある1号車か7号車に陣取りたいところ。しかし、試乗会では1号車も7号車も撮影用に確保されているため、残念ながら居座ることができません。
とりあえず3号車の指定された席に荷物を置き、1号車の前面展望席をのぞいてみたところ、ちょうど「LSE」の動いている姿が展望窓から見えました。「GSE」のデビューにあわせて引退するロマンスカーです。
正面左右のグレーが気になってしょうがない。
黒にすれば目立たなくてパノラマ感があったと思うのだが、理解できない。
それと全体的にのっぺりした感じがしてLSEのような「ロマンスカー」って感じがしない。
こりゃブルーリボンは無理かな。
いや、多分ブルーリボンは獲れると思う。
今のところ、聞いている限りあの流線型のフォルムは概ね好評だ。
ブルーリボンよりもグッドデザイン賞の方が先か?
「これぞロマンスカー」と思わせる特徴がなく、他社の最新型特急車両となんら変わらない点を審査する側がどう判断するかだね。
もし西武の新型特急車が今年度中にデビューしていたなら間違いなくそっちに奪われていただろうが、いまのところはライバル不在で独走態勢。
しかしながら正直、ブルーリボン賞はコアなファンが審査することになるので、「該当車両なし」の得票に負けたという理由での選外は少なからずあると思っている。
EXEのときも、車両別の得票ではトップだったが「該当車両なし」の得票がそれをも上回ったことからブルーリボン賞を受賞できなかった。
グッドデザイン賞はお役所と業界団体の出来レースだし、あくまでもあれは「工業製品」としての評価なので、ブルーリボン賞ほど価値はない。
こりゃ機関車で牽引されりゃ格好いいかもね