バスはどれほど長持ちするのか 「200万km走行」もダテじゃない 寿命は延びる傾向に(写真15枚)

40年選手も!

 バス事業者は、各社独自の更新基準や更新サイクルを設けたうえで、在籍している車両の状態なども考慮しながら総合的に判断して更新計画を策定し、バス車両の更新(入れ替え)を行っています。

 更新のサイクルは各社様々ですが、たとえば西日本鉄道の場合、かつては一般路線バスがおおむね15年程度、高速バスがおおむね10年程度で更新の時期を迎えていましたが、現在は前者がおおむね20年前後、後者がおおむね12年から15年前後に。整備技術の向上や車両価格の高騰などを背景に、更新サイクルは以前より延びています。

 地域によっても事情は異なります。東京、名古屋、大阪といった大都市部では、厳しい排ガス規制に対応するために比較的短いサイクルで新車に入れ替える傾向が強い一方で、経営が厳しい地方のバス会社では、新車と中古車を同時に導入して車両を更新したり、中古で導入した車両をさらに中古車両で更新したりするケースも。導入から10年以上経過した高速路線用の車両に、大幅な更新工事を行って車両の更新時期を延ばすケースも見受けられます。

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熊本~北九州(小倉・門司)間で運行される九州産交バス「ぎんなん号」。1997年式だが、大規模な車体更新を実施していまなお走る(須田浩司撮影)。
熊本~北九州(小倉・門司)間で運行される九州産交バス「ぎんなん号」。1997年式だが、大規模な車体更新を実施していまなお走る(須田浩司撮影)。
道北バス「オホーツク号」。首都圏の事業者が所有していた2007年式の車両を2017年に導入した(須田浩司撮影)。

 もっともバスの場合、法定点検以外にもバス会社独自で定期点検やメンテナンスサイクルを定めているところも多く、しっかりと点検やメンテナンスを行えば、一般的にいわれているよりも長く使える、ということもいえます。ちなみに、いわゆるボンネットバスを除き、日本で走っている最も古いバス車両は、沖縄バスと東陽バス(いずれも沖縄県)で各1台保有する動態保存車です。沖縄の道路交通方式が右側通行から現行の左側通行に変更された1978(昭和53)年7月30日(通称:730〈ナナ・サン・マル〉)にあわせて導入された車両で、その車齢は約40年と長持ちです。現在、沖縄バスでは日曜午前、東陽バスでは日曜および祝日の特定ダイヤにてそれぞれ運行されています。

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コメント

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4件のコメント

  1. 鉄道より新車が安いとか規制が変わりやすいとか燃費向上とかあるんだろうけど、更新工事せずに新車にしちゃうのね

    • 会社によっては車両更新しますよ。
      車両更新(修理)や故障箇所の内容にもよりますが、
      数百から1000万かかるので、
      費用対効果で廃車を選ぶ時も。

      例えば10年目でエンジンと変速機不調で、
      修理に500万円の見積もり。
      このまま直しても2年位で車内外の修理(修繕)で300万円。
      何処かの中古車仕入れてコミコミ500万円で5年は使えそう。
      新車は高いけど補助金確約で1000万円で済む。
      どれを選ぶ?という話。

  2. 発進停止で大半の部品が命を削っていくのだが・・・
    まあ廃止が話題の2階建てバスにしてもリニューアル工事を施した車もあるし
    他社の路線もライトをディスチャージ(検査で光が散乱してよく落ちる)に変えたり見た目新車のような旧型もあるし、トラックなら全て登録時の構成で100万キロはザラですけどね

  3. 自社系列で工場持ってる京急とか東急なんて改装工事やってるようですがね、古くはないけど三重交通の路面電車風のLV234も東急系で改装して関東で予備検査して三重で登録したんじゃないでしょうか?