バスはどれほど長持ちするのか 「200万km走行」もダテじゃない 寿命は延びる傾向に(写真15枚)

「生産追い付かぬ」観光バス 地方では中古市場も活況

 一方で、この数年来のバス車両の更新状況を見ていくと、ある傾向がみられます。ひとつは、「観光バスの新車の増加」です。

 訪日外国人のツアー団体客とシニア層による国内ツアーの利用が堅調な観光バス業界の現状に加えて、2012(平成24)年4月に関越道で発生した高速ツアーバス事故などを踏まえ、2014年4月に実施された「貸切バス新運賃・料金制度」で、バス会社の車両に投資できる環境が整いつつあるのがおもな理由です。2015年ころには「大型観光バスの生産が追いつかない」といった報道がなされたのも記憶に新しいところで、2017年には供給メーカー2社(三菱ふそうトラック・バスとジェイ・バス)が相次いで観光バスの新型モデルを発表しています。安全面への感心も高くなっていることから、今後しばらくはこの傾向が続くかと思われますが、2020年東京オリンピック開催以降も国内観光バスの需要が伸びるかは不透明です。

 そして、もうひとつは「地方で進む路線バスのノンステップ化」です。乗降口に段差のないノンステップバスは、まず大都市圏の事業者を中心に導入が進みましたが、これが地方にも普及してきています。すでにメーカー側のラインアップがノンステップタイプ主体になっていることや、バス会社側が補助金などを活用して新型ノンステップバスの導入を積極的に進めているのがおもな理由ですが、1990年代後半から2000年代初頭にかけて大都市圏で導入されたノンステップバスの一部が地方のバス会社に渡っていることも、普及率を上げている要因のひとつになっています。国土交通省が公表している「ノンステップバス導入率が高い事業者ベスト30」(2017年3月31日現在)で、山口県の防長交通やサンデン交通、北海道の函館バスといった地方のバス会社が30位以内に入っているのも興味深いところです。

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地方でもバスのノンステップ化が進む。函館バス(須田浩司撮影)。
サンデン交通のノンステップバス(須田浩司撮影)。
防長交通のノンステップバス(須田浩司撮影)。

 安全対策の強化と、乗り降りしやすいバスの普及をめざして新型車両の導入が進む一方で、中古バス市場も活発になっていると聞きます。「つい最近まで走っていたバスがあの地方都市で……」というのをときどき見かけますが、車両の性能や耐久性が向上するにつれ、今後ひんぱんにこのような状況を目にすることになるのかもしれません。

【了】

テーマ特集「【バス】車両やシートも多彩な路線バスや観光バス その乗り方、楽しみ方」へ

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コメント

4件のコメント

  1. 鉄道より新車が安いとか規制が変わりやすいとか燃費向上とかあるんだろうけど、更新工事せずに新車にしちゃうのね

    • 会社によっては車両更新しますよ。
      車両更新(修理)や故障箇所の内容にもよりますが、
      数百から1000万かかるので、
      費用対効果で廃車を選ぶ時も。

      例えば10年目でエンジンと変速機不調で、
      修理に500万円の見積もり。
      このまま直しても2年位で車内外の修理(修繕)で300万円。
      何処かの中古車仕入れてコミコミ500万円で5年は使えそう。
      新車は高いけど補助金確約で1000万円で済む。
      どれを選ぶ?という話。

  2. 発進停止で大半の部品が命を削っていくのだが・・・
    まあ廃止が話題の2階建てバスにしてもリニューアル工事を施した車もあるし
    他社の路線もライトをディスチャージ(検査で光が散乱してよく落ちる)に変えたり見た目新車のような旧型もあるし、トラックなら全て登録時の構成で100万キロはザラですけどね

  3. 自社系列で工場持ってる京急とか東急なんて改装工事やってるようですがね、古くはないけど三重交通の路面電車風のLV234も東急系で改装して関東で予備検査して三重で登録したんじゃないでしょうか?