戦闘機の「スーパークルーズ」ってなに? F-35はF-15より速いといえてしまう理由

スーパークルーズで超音速飛行はようやく実用的に

 ところが近年、おもにエンジンパワーの向上によってアフターバーナーを使わない通常出力でも超音速飛行することができるようになりました。特にF-22のエンジンなどは通常出力でもF-15用エンジンのアフターバーナーに匹敵するパワーを発揮できるため、燃料消費量をほとんど気にせず、マッハ1.8にも達する超音速飛行ができるようになりました。そして、このアフターバーナーを使わない燃費のよい超音速飛行を、スーパークルーズと呼んでいます。

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ウェポンベイを開くF-22。F-22は武装を機内に収納するため武装を施しても空気抵抗が増えず速度性能が落ちない(関 賢太郎撮影)。

 20世紀までに登場した戦闘機は「超音速機」とは名ばかりに、その実態は「亜音速機」であり、ごく短時間だけ超音速にジャンプしているだけでした。しかしスーパークルーズによって長時間の超音速飛行が可能となり、戦闘機は真の意味で超音速機を名乗るにふさわしい能力を得たのです。

 高い速度は何かを追いかけるにも逃げるにも役立ちますし、ミサイルに高い初速を与えられることから射程や撃破確率も高めることができ、戦闘機としての能力を高められます。

 スーパークルーズはユーロファイター、ラファール、グリペンE、Su-35、F-35などが可能であると公式に発表されており、いずれもマッハ1.2前後での巡航が可能であると見られます。F-35の最大速度はマッハ1.6ですが、スーパークルーズが不可能なF-15よりも実質的に速い戦闘機であると言えるでしょう。

【了】

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コメント

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5件のコメント

  1. それはないね。
    民間機が飛んでいるのは約250ノット

    これはイーグルが基地にブレイクフォーメーションでRTBする時の速度と同じ

    だから君の話はありえない

    • 対地速度と対気速度の違いすら理解していらっしゃらないご様子ですが
      その程度の知識で何故ありえないと断言できるのでしょうか

  2. Wikipediaのスーパークルーズの項目には、スーパークルーズとは超音速飛行を持続できるというだけのことでアフターバーナーの不使用は必須条件ではない、といったことが書かれています。自分にはこの項目の信憑性までは判りません。対して本記事ですが、戦闘機に限定すればアフターバーナーの不使用がスーパークルーズに必須という現実があるでしょう。それならば本記事の表記も問題ないかもしれません。

    • コンコルドがその説明にいい例。
      アフターバーナー常用してるけどかなり長い距離飛べる。

  3. ありがとうございます!
    男なので小さい頃から戦闘機が好きでした。
    この記事を読み、最高速の秘密が分かりました。
    早い戦闘機が出てくる度に『東京から名古屋まで○分で到達するんだなぁ…』と思っていましたが実際には無理なんですね。
    とてもためになりました。
    ありがとうございました。