私鉄初の「検討」は近鉄じゃなかった! 幻の京阪フリーゲージトレイン

近鉄がフリーゲージトレイン(FGT)の開発推進を決めました。実は半世紀以上前にも、近鉄と同じ関西大手私鉄の京阪がFGTの導入を検討していたことがあります。実際にどこを走る計画だったのでしょうか。

西武との競争機に「琵琶湖直通」を構想

 京阪電鉄は、大阪市と京都市を結ぶ京阪本線や、京都市と滋賀県大津市を結ぶ京阪京津線などを運営している関西大手私鉄です。ただ、近鉄は標準軌路線と狭軌路線の両方を運営しているのに対し、京阪の路線は標準軌で統一されています。にも関わらず、なぜ京阪はFGTの導入を検討したのでしょうか。

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新幹線と在来線の直通用として研究が進められてきたFGTの第3次試験車両(2014年11月、恵 知仁撮影)。

 その背景には、滋賀県内に進出してきた西武グループとの競争がありました。戦時中の1943(昭和18)年、西武グループの起源といえる会社「箱根土地」が滋賀県内の交通事業者である近江鉄道を傘下に収め、戦後も琵琶湖周辺のホテルや湖上観光船、バス、スキー場開発などで京阪との競争を繰り広げていました。

 京阪は1961(昭和36)年、経営が悪化していた江若鉄道を傘下に収め、再建支援を行っています。江若鉄道は京津線と接続している大津市内の浜大津駅から、琵琶湖の西岸に沿って今津町(現在の滋賀県高島市)の近江今津駅まで伸びるローカル線(江若鉄道線)を運営していました。京阪は江若鉄道の営業エリアを手中に収めることで、滋賀に進出してきた西武への対抗策としたのです。

 こうしたなかで浮上したのが、京阪線と江若鉄道線の直通運転でした。1963(昭和38)、京阪は京阪本線のターミナルである天満橋駅から大阪市営地下鉄(現在のOsaka Metro)御堂筋線の淀屋橋駅に直結する地下線を延伸開業。これを機に京阪は、淀屋橋~(京阪本線)~三条~(京阪京津線)~浜大津~(江若鉄道線)~近江今津間の約112kmを結ぶ直通列車の運行を検討し、大阪からの観光客を琵琶湖西岸に呼び込んで江若鉄道線の活性化を図ろうとしました。

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コメント

1件のコメント

  1. しかし、京阪本線と京津線の直通車両として運用されたびわこ号も昭和36年には直通列車から撤退していることを考えると果たして当時から現実性はあったのか疑わしい。

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