陸自の華、空挺降下支えるC-130はどんな飛行機? 半世紀超え活躍するベストセラー機

数秒の空白でザワザワ?

 第1空挺団が航空機から降下するときには、降下隊員たちのなかに降下長というまとめ役の隊員が必ず同乗しています。降下長は、降下する隊員たちに対して責任を持っているため、彼らが安全に降下できるように常に隊員たちを指導し監督しています。

 空挺隊員たちを乗せて飛び上がるC-130H輸送機。しばらくすると、降下予定地点上空に差し掛かります。

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空挺隊員はおよそ1秒間隔で次々と飛び出していくという(矢作真弓撮影)。

 降下長は、降下する直前に開放されたC-130Hのドアから周囲を確認し、隊員たちのパラシュートなどの装備品の最終確認をします。ドアの横には赤と青のランプが取り付けられています。このランプは降下するタイミングを示すもので、降下前には赤く点灯しています。

 地上から航空機を誘導する降下誘導小隊の「降下!」の合図と共に赤いランプが青く点灯します。青く光ったランプを確認すると降下長は先頭で待機していた降下隊員を降下させるのです。全ての隊員が降下したあと、降下長は最後に忘れ物が無いか機内を確認したあとに自分も降下します。

 ある時、A降下長は、C-130Hのクルーたちに感謝の気持ちをこめて「ありがとうございました!」と敬礼してから降下したそうです。たった3秒程度のやり取りだったのですが、時速210km/hで3秒進んだとすると、約175mも進んでしまいます。また、降下のタイミングは約1秒間隔で飛び出さなければならないため、地上にいた隊員たちは「降下長が降りてこない」と一瞬ざわついたそうです。約3秒後に機内から飛び出してきたA降下長。安全に着地したのですが、皆に合流するまで重い荷物を持って、かなりの距離を移動したそうです。

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C-130Hと降下する第1空挺団の隊員。なお、第1とはいうものの、第2空挺団や第3空挺団があるわけではない(矢作真弓撮影)。

 お互いに強い信頼関係で結ばれているからこそ、空挺隊員たちはC-130H輸送機から飛び出すことができるといいます。C-130Hのほかにも、C-1輸送機も空挺降下で活躍しますが、筆者(矢作真弓:軍事フォトライター)の個人的な意見だと、4発のプロペラを持つC-130Hの方が迫力に勝ります。

 各地のイベントで空挺降下を見学することができますが、一番のオススメは毎年1月に行われる第1空挺団降下訓練始めです。一般の方の見学も可能ですので、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

【了】

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コメント

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1件のコメント

  1. 第1空挺団の初降下訓練始めを見学した時に驚いた事はYouTubeなどで観るよりも一秒感覚での素早い飛び出しに圧倒されました。その時はアメリカ特殊部隊グリーンバレーの降下も披露されましたが流石アメリカ特殊部隊から共同訓練を申し込まれたという第1空挺団の降下はアメリカ特殊部隊グリーンベレーに全く負けていませんでした。
    まず素早い飛び出し、そして綺麗に足が揃った降下姿勢、そして降下後の素早い行動まで噂以上でした。