「リムパック2018」はここに注目! 米海軍主催の合同軍事演習、その概要と要点
「リムパック」とは、米海軍が主催し多くの国の海軍などが参加する、2年に1度の大規模な軍事演習のことです。2018年の同演習には、日本からも海自と陸自が参加します。その目的と、注目すべきポイントを解説します。
いまや「環太平洋」のワクを越えて
2018年6月27日(水)から、世界最大級の多国間合同軍事演習である「リムパック(RIMPAC、環太平洋合同軍事演習)」が太平洋のハワイ諸島周辺で開催されます。「リムパック」とは一体どのような演習で、今年はどのような注目点があげられるのかについて、簡単にご紹介したいと思います。
「リムパック」は、「環太平洋合同軍事演習」という名が表す通り、おもに太平洋を囲む国々の軍隊が2年に一度ハワイ周辺に集合して、多国間でさまざまな共同訓練を行う演習です。初めての開催は1971(昭和46)年で、そのときの参加国はアメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドの5か国のみでしたが、それから40年以上経った今年の「リムパック2018」(計26回目)では、アメリカや日本、フランスやドイツなど実に26か国が環太平洋という枠組みを超えて参加します。ちなみに、アメリカ、カナダ、オーストラリアの3か国は、1971年以来全ての「リムパック」に参加していて、日本も1980(昭和55)年に初参加して以来全てのリムパックに参加しています。
「リムパック」の大きな目的は、太平洋に面する国々を含む多国間の軍隊の協力関係強化や信頼関係構築にあります。
世界地図を見れば明らかなように、太平洋は非常に広大で、しかも世界経済を支える船舶の往来が非常に激しい地域です。もしこの太平洋でなにか紛争や自然災害、さらに海賊行為などが発生すれば、世界に与える影響は計り知れません。そこで、そうした事態が発生した際に多国間でスムーズに連携できるようにすることが非常に重要となります。
確かイギリスが1986年から飛び飛びで参加している。