平成30年7月豪雨、災害派遣の舞台裏とは 陸自練馬駐屯地から部隊が出発するまで(写真58枚)

留守を預かる隊員たちの声を背に

 いよいよ出発です。部隊の隊舎前に並べられたクルマに隊員たちが乗り込んでいきます。

 メインの通りには、駐屯地残留隊員たちが部隊の旗を持ちながら整列して、派遣部隊を見送ります。

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駐屯地残留隊員たちに見送られながら出発する派遣部隊(2018年7月9日、矢作真弓撮影)。

「がんばれよ!」「気をつけてな!」派遣隊員たちを激励する駐屯地残留隊員たち。その声に対して「行って来ます!」「留守をお願いします!」と応える派遣隊員たち。相方の信頼感を感じ取ることができた瞬間でもありました。

 車列を組みながら駐屯地を出発する派遣隊員たち。全ての車両が出発するころ、時計の針は9日午前2時を過ぎていました。

次々に到着する東部方面管内の派遣車両

 9日の午前5時前、練馬駐屯地のグランドには多くの派遣部隊のクルマが集まっていました。彼らは第1師団の各部隊(午前2時ごろに出発した部隊の後続)と、群馬県に司令部を置く第12旅団の派遣部隊のクルマでした。第12旅団は、群馬県、長野県、栃木県、新潟県の防衛警備を担当する部隊です。今回の災害派遣はこれらの師団と旅団の上級部隊である東部方面隊が指揮を執って派遣されるそうです。そのため、一度、練馬駐屯地に立ち寄って、クルマに給油し、東部方面隊の指揮下に入って行動するといいます。

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練馬駐屯地に集結した東部方面管内に所属する派遣部隊のクルマたちと、伝達事項が書かれた紙を見て、任務を頭に叩き込む隊員(2018年7月9日、矢作真弓撮影)。

 練馬駐屯地に所属する隊員たちが総出で派遣部隊を見送ります。派遣部隊は、練馬駐屯地を出発したのちに、数箇所の駐屯地を経由しながら、目的地である広島方面に向かい各種の民生支援を行います。

 午前5時、示された順番通りにクルマが出発していきます。

 全ての部隊が出発したあと、練馬駐屯地内は普段の静けさを取り戻していました。

【了】

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Writer: 武若雅哉(軍事フォトライター)

2003年陸上自衛隊入隊。約10年間勤務した後にフリーフォトライターとなる。現場取材に力を入れており、自衛官たちの様々な表情を記録し続けている。「SATマガジン」(SATマガジン編集部)や「JWings」(イカロス出版)、「パンツァー」(アルゴノート)などに寄稿。

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コメント

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1件のコメント

  1. 最近の記事は、ネットの情報丸写しで取材にすらいかない記者が多い中
    足を使って集めた記事は見ごたえがあり良い記事だと思います。