鉄道運賃、首都圏大手私鉄で安いのは JRは定期の割引率で勝負?
運賃の「味付け」は各社異なる
区間ごとの運賃の上がり方は一定でなくても構いません。短距離を割安にしている鉄道会社もあれば、長距離を割安にしている会社もあります。この違いは距離ごとの運賃をグラフにしてみると一目瞭然です。
運賃が一定のペースで上昇しているのは小田急です。路線が長く、遠距離利用者も多いため、偏りの少ない運賃体系になっています。
京王も比較的一定のペースで上昇していきますが、15kmまでは運賃の上昇幅を抑えており、短距離利用者には特に割安になっています。
東急は逆に15km以降は運賃の上昇幅が少なくなり、20km以降では京王よりも安くなります。東急で全長25kmを超える路線は田園都市線(31.5km)だけなので、沿線開発のための戦略的な運賃設定といえるでしょう。
運賃に2面性があるのがJR東日本です。15kmまでは私鉄と渡り合えるよう割安の運賃設定になっていますが、15kmを超えると途端に上昇幅が大きくなり、私鉄との運賃格差が開いていきます。
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