ロッキード・マーチンがリケジョ育成のナゼ 欧米航空宇宙企業の「STEM教育支援」とは
なぜ日本の学生を欧米企業が支援するのか
ボーイングもシアトル航空宇宙博物館と提携して、飛行機やロケットが飛ぶ原理をわかりやすく紹介するショーや、ロボット製作などを体験できるワークショップを行なう「ボーイングSTEMプログラム in ジャパン~シアトル航空博物館がやってくる」などのイベントを開催しています。
ヨーロッパの大手航空宇宙メーカーであるエアバスは、全世界の大学生から、航空宇宙の斬新なアイデアを募集する「Fly Your Idea」コンテストを隔年で開催していますが、このコンテストの表彰式は「パリ航空ショー」の会場で行なわれています。またエアバスは2015年のパリ航空ショーで、JAL(日本航空)で初の女性機長となった藤明里さんを招いて、フランスで航空宇宙や科学の道を志す、若い女性と交流するイベントを開催するなど、若い人たちが航空宇宙の最先端技術に触れたり、パイオニアから話を聞く機会を設けたりしています。
これら欧米の大手航空宇宙企業が、日本でSTEM教育の支援を活発に取り組んでいるのは、日本が有力な得意先であると同時に、自社製品の製造に必要な部品や技術の供給源でもあるからです。日本の学生に科学や航空宇宙への関心を持たせて、科学者や技術者への道を進んでもらうことは、長期的にはこれらのメーカーにとって利益となります。つまり欧米の大手航空宇宙企業のSTEM教育の支援は慈善事業であると同時に、一種の投資という側面も持っています。
こういう記事見ると、自分も理系だったらと後悔してしまう。