無人運転車が事故、どうなる? 自動運転車の遠隔サポートセンターで事故対応を実演(写真11枚)

新宿のクルマに中野から「操舵介入」

 実験は、自動運転車の前方を走行中の車両が事故を起こし、サポートセンターで自動運転車の異常を検知したという想定。オペレーターと遠隔運転手がカメラを通じて自動運転車内外の映像を見ながら対応しました。オペレーターと遠隔運転手がカメラを通じて自動運転車内外の映像を見ており、まず遠隔運転手が危険回避のため操舵介入してクルマを停止させ、オペレーターが自動運転車の同乗者にその旨を説明します。

「この先、事故の影響で道路状況が悪くなることも予想されますので、このまま、遠隔運転手と連携し、お車を見守らせていただきます」(オペレーター)

 遠隔運転手は自動運転車を再び操作しましたが、すぐに停止しハザードランプを点灯させました。「お車が衝撃を検知したためご連絡いたしました。お客様にお怪我はございませんか?」とオペレーターが語り掛けます。事故により散らばった異物に乗り上げ、タイヤがパンクした想定です。遠隔運転手は再操作を試みるも、操作不能との判断をサポートセンターへ連絡します。

「突然のことで大変ご心配かと存じますが、私が今後の対応についてサポートいたしますので、ご安心下さいませ」とオペレーター。同乗者に現在位置を確認したうえで、代車とレッカー車を手配しました。「代わりのお車は約10分ほどで到着いたします。そのままご乗車いただき、ご使用ください」としたうえで、事故後の対応としてメールを送ること、後日通院する場合の対応などを説明。また、遠隔運転手へも、レッカー車到着後の対応について連絡しました。

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離れた自動運転車の同乗者にオペレーターが遠隔で語り掛ける(画像:損保ジャパン日本興亜)。
遠隔運転者による操舵介入(画像:損保ジャパン日本興亜)。
サポートセンターのモニターには自動運転車内外の映像が映し出される(2018年9月27日、中島洋平撮影)。

 この遠隔システムを開発し、世界中の自動運転車にソフトウェアを提供しているというティアフォー(名古屋市中村区)のCTOで東京大学大学院准教授の加藤真平さんによると、今回の実験では車両1台に対しオペレーターひとりが対応しましたが、今後、10台をひとりで対応することを目指すとのことです。

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コメント

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3件のコメント

  1. 早産の未熟児にならなければよいですね。
    緩和大義で供給力を全く無視した無審査認可が招いた旅客、物流の労働法令違反に現場の担い手放れも自動運転と枠組みの肥大化で何処まで補えるのでしょうかね?
    臭いは元から断たなきゃダメ!?なんて洗剤のCMがありましたが?

  2. 自動運転の問題は工事現場に突っ込むなどの事故なんだけどな。
    個人的には自動運転より自動ブレーキの方が良いが。

  3. 先ずはミッション制御や曲がる、止まるを生産者自らが把握して上手にならないとね
    来年で生産中止になる車種で訴えても口数だけの言葉たらずになりかねないし