気付けば3本だけの「ひかりレールスター」 山陽新幹線のエース、その栄枯盛衰

山陽新幹線を代表する列車として活躍した「ひかりレールスター」が、ひそかに役目を終えようとしています。航空機からの顧客奪還という使命は、新しい列車たちが引き継ぐことになりそうです。

「ひかりレールスター」って何?

 山陽新幹線で8両編成の700系電車が走っています。しかも、白地に青ではなく、灰色の車体に窓まわりは黒(ダークグレー)、窓下に黄(サニーイエロー)の帯をあしらった独特な姿です。車体側面には「Rail Star」のロゴがあります。「i」の点が「★」で、彗星が尾をひいているようなデザイン。これが「ひかりレールスター」です。

 車体番号は7000番台が使われており、東海道・山陽新幹線の700系とは区別されています。「ひかりレールスター」という名前は、700系7000番台と、700系7000番台を使った「ひかり」に与えられた愛称です。

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山陽新幹線と博多南線で使われている700系電車7000番台「ひかりレールスター」(2017年9月、恵 知仁撮影)。

「ひかりレールスター」で運転する「ひかり」は、全盛期には25往復の定期列車に加えて臨時列車も設定されていました。しかしいまでは定期列車3本と臨時列車2本だけです。とても寂しくなりました。

 現在、700系7000番台は山陽新幹線の「こだま」を中心に運用されています。「ひかりレールスター」による「ひかり」の定期列車は、新大阪発博多行きの「ひかり443号」、博多発岡山行きの「ひかり440号」、博多発新大阪駅行きの「ひかり442号」です。さらに臨時列車として、姫路と博多を結ぶ「ひかり576号」「ひかり577号」が運行されています。

 700系7000番台は1999(平成11)年から2006(平成18)年にかけて16編成が製造されました。ほとんどの車両は製造から18年が経過しています。「ひかり」として走る「ひかりレールスター」は、このまま消えてしまいそうです。

 しかし「ひかりレールスター」こそ、まさに山陽新幹線のスターでした。栄光の列車はなぜ誕生し、衰退したのでしょうか。

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コメント

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4件のコメント

  1. ひかりレールスター時代は自由席が1~3号車、指定席が4~8号車で、サイレンスカーは4号車でした。
    記事の内容に誤記があります。

  2. 現状では自由席なのに2×2シートと2×3シートが混在するなど、「こだま」に格下げされてからは中途半端な扱い。自由席は全て2×2、指定席は2×1、コンセント全席設置とかしたらもっと利用があるだろうに。500系ともども、登場時は花形だったのが時期が過ぎると車両の扱いが中途半端なのがJR西の残念なところ。

    • ・・・はいはい。

  3. ひかり 運用に就くことがほとんどなくなっても 車両自体は こだま として運転されている。適切な時期に次の世代の車両に役目を譲ればいいこと。

    列車によっては個室席が締め切られているのは残念。個室席の需要がどれだけあるかわからないけれど、個室席乗車券の販売自体はしておけば少しは売り上げにつながるかもしれないのに。