気付けば3本だけの「ひかりレールスター」 山陽新幹線のエース、その栄枯盛衰
快適設備とサービスで「山陽のスター」に
700系7000番台は8両編成で、すべて普通車です。1号車から5号車までが自由席、6号車から8号車までが指定席。自由席の比率を上げて「すぐに乗りたい」「予定が決まらない」という要望に対応しています。予約と荷物検査が必要な航空路線に対して「便利」な列車です。4号車から8号車までは「ウエストひかり」を受け継いで4列シートです。指定席を利用する人はゆったり。4号車と5号車の自由席はちょっとおトク感がありますね。
5号車から8号車までの車端、壁側の座席は、テーブルが大きく電源コンセントを備えた「オフィスシート」です。コンセントは「ひかりレールスター」の誕生時はまだ珍しく、出張で利用する人にはうれしい装備でした。8号車は4人用個室が4部屋あります。ビジネスパーソンの打ち合わせ、グループ旅行、子ども連れに便利です。
現在は廃止されてしまいましたが、ユニークなサービスとして「サイレンスカー」がありました。始発駅発車前や終着駅到着前などを除き、原則として車内放送をしません。座席のチケットホルダーにきっぷを入れておくと、車掌さんも声をかけずに確認してくれました。車内販売のワゴンも声を出さず、静かに通ります。車内で眠りたい、仕事や読書などに集中したいという人に歓迎されました。
0系「ウエストひかり」より速い700系7000番台「ひかりレールスター」は、「のぞみ」の通過待ちも少なく、スピードアップと運行本数の増加を容易にしました。室内設備も好評で、ダイヤ改正のたびに運行本数を増やしました。停車駅パターンも増えて、2009(平成21)年ごろまでに定期列車だけでも25往復が設定されました。
ひかりレールスター時代は自由席が1~3号車、指定席が4~8号車で、サイレンスカーは4号車でした。
記事の内容に誤記があります。
現状では自由席なのに2×2シートと2×3シートが混在するなど、「こだま」に格下げされてからは中途半端な扱い。自由席は全て2×2、指定席は2×1、コンセント全席設置とかしたらもっと利用があるだろうに。500系ともども、登場時は花形だったのが時期が過ぎると車両の扱いが中途半端なのがJR西の残念なところ。
・・・はいはい。
ひかり 運用に就くことがほとんどなくなっても 車両自体は こだま として運転されている。適切な時期に次の世代の車両に役目を譲ればいいこと。
列車によっては個室席が締め切られているのは残念。個室席の需要がどれだけあるかわからないけれど、個室席乗車券の販売自体はしておけば少しは売り上げにつながるかもしれないのに。