橋がないなら架けていく、陸自の「架橋装備」とは? 理論上は数kmの橋も!(写真20枚)

戦場はもちろん、地震などの災害時も含め、橋がないからといって立ち止まっていては、計画遂行に支障をきたしてしまいます。なければ架ける、というわけで、陸自の架橋装備を解説します。

水深が気になるなら07式機動支援橋

 そして現在、前述した81式自走架柱橋の後継として配備が進められているのが、07式機動支援橋です。81式とのいちばんの違いは橋柱を用いない点ですが、それでは92式浮橋のように水面に浮かべてボートで押すのかというと、そうでもありません。

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勝田駐屯地記念行事で動作展示をする07式機動支援橋(月刊PANZER編集部撮影)。

 07式機動支援橋の橋の架け方は、対岸にビームと呼ばれる梁(はり)を渡し、その上に橋節を設置していくというもので、これにより81式のように事前に水流や水量、川床の状態を調べる必要がなく、なおかつ92式のように動力ボートで絶えず支え続ける必要がありません。そしてパネル橋MGBよりも大幅に自動化されているため、少人数で迅速に橋を架けることができます。

 ただしビームを対岸に渡す構造のため、81式や92式との混用や、07式どうしを組み合わせて使用することもできないのが欠点です。そのため架設できる橋の長さは1セット60mが最大です。なお、最大通過重量は50tのため90式戦車を含む陸自の全車両が通過できます。

 現時点ではまだ災害派遣で使用されたことはありませんが、全国の部隊への配備が進んでいるため、今後07式が必要とされる場面は来るでしょう。

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07式機動支援橋は、運搬車に積まれた橋節を架設車の油圧アームでビームの上に設置していく(月刊PANZER編集部撮影)。
2008年9月の東北方面隊創隊記念行事で装備品展示されていた軽徒橋(月刊PANZER編集部撮影)。
2008年9月の東北方面隊創隊記念行事で装備品展示されていた軽門橋(月刊PANZER編集部撮影)。

 このほかにも陸上自衛隊には「軽徒橋」と呼ばれる徒歩またはオートバイしか渡れない超小型の浮橋や、「軽門橋」というFRP製の小型ボートと軽門橋セットを組み合わせて用いる小型浮橋も保有しています。軽門橋は92式浮橋と同じく、複数を組み合わせることではしけとすることができますが、最大でもトラックや軽装甲機動車くらいの重量までしか耐えられません。一方で、小型ゆえに分割すれば人力で運べるメリットがあります。

 このように架橋装備は各々一長一短あるため、状況をその都度見極めながら使い分ける必要があります。そして、そのためには日ごろの訓練が欠かせないことは、いうまでもありません。

【了】

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コメント

1件のコメント

  1. かつては70式自走浮橋という、自走して更に艀にもなる萌え車両がありました。

    3両を横に繋ぐと74式戦車が載せられる性能でした。

    平成初期の東京都の防災訓練でも出動し、避難民乗せて東京湾を走ってましたが、羨ましかったw

    老朽化と河川敷から直接進入できる場所が減ったのが引退の理由のようでさびしくあります。

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