陸自に8台のレア車両「輸送防護車」 数だけの問題じゃない、ほとんど目にしないワケ

陸自の装備でレアなものといえば、その一角に上がるだろう車両が「輸送防護車」です。数も少なく、その出番もかなり限られているからですが、なぜそのような装備を調達したのか、そこにもウラがあります。

なぜオーストラリアから輸入なの?

 2015年年3月に、陸上自衛隊仕様の「ブッシュマスター」、すなわち「輸送防護車」4両が、陸上自衛隊の緊急展開部隊である中央即応連隊に配備されました。2016年には4両が追加調達されています。

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「邦人等保護措置訓練」の1場面、暴徒を排除する訓練(月刊PANZER編集部撮影)。

 なぜ「ブッシュマスター」が選ばれたのでしょうか。オーストラリアは左側通行で右ハンドルであり、車幅が2.48mに抑えられているため、日本国内で運用しやすいことが挙げられています。ちなみに道路運送車両法と車両制限令では、公道を走行可能な車両の幅は2.5m以内と規定されており、16式機動戦闘車をのぞく自衛隊の装甲車はすべてこの規定の範囲内に収まっています。

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演習場の輸送防護車。フロントガラス上方の角状のものは、仕掛けられたワイヤーから乗員を護るワイヤーカッター(月刊PANZER編集部撮影)。
軽装甲機動車と車列を組む輸送防護車(月刊PANZER編集部撮影)。
天井にはハッチが3か所ある(月刊PANZER編集部撮影)。

 また、購入が検討されていた2013年という時期にも注目です。当時はオーストラリア海軍が新型潜水艦の導入を検討している時期で、日本の潜水艦もその候補になっていたのです。当初は大型武器輸出商談として日本も力を入れており、オーストラリア製品を購入することで、商談を有利に進めたいという意図も働いていたと言われます。しかしこの潜水艦商談は結局、フランスのメーカーが受注しました。

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