豪華寝台列車「トワイライトエクスプレス瑞風」に乗ってみた! 最上級スイートも潜入
車両トラブルの応急処置に使う工具も積載
「瑞風」のクルーをまとめる列車長は6人おり、このうち最後に列車長となった大木光徳さんは「『瑞風』の列車長であるという誇りを持って、お客様の良い思い出づくりができるように尽くしていきたい」と話してくれました。わずかな体験乗車のあいだでも、筆者をはじめ乗車した取材陣の名前を覚えてくださり、そのプロ意識に驚くとともに、こうした心遣いが「瑞風」の旅をより特別なものにしてくれるのだと実感しました。
また、「瑞風」にはテクニカル・サービスクルー(TSC)と呼ばれるクルーも乗り込んでいます。TSCは普段「瑞風」のメンテナンスも担当しており、乗務時にはクルーとして任務に当たる一方、もし車両にトラブルが発生した場合に、応急処置ができる知識を持っています。そのひとりである土井貴文さんは、「これまで検修の仕事一筋でしたが、こうやってお客様と触れ合うことができるのは、とてもありがたいです。同時に、少々のことではお客様にご迷惑をかけないよう、自分の知識を生かしていきたいと思っています」と話してくれました。
土井さんには、応急処置のため車内に積んである工具も見せてもらいました。予備の消耗部品なども用意していて、扉が開きにくいとき、ベッドをロックする金具が壊れたときなどは、すぐに対応するそうです。こんなところにも、「瑞風」の旅をより快適に楽しんでほしいという思いを垣間見ることができました。
やがて「瑞風」は姫路駅(兵庫県姫路市)に到着。わずか2時間ほどの体験乗車はここで終わりです。いつまでも乗っていたい、今度は正式な乗客として、料理や立ち寄り観光、そしてクルーとのふれあいを心ゆくまで堪能したい……そんな思いを胸に、「瑞風」から降りました。
ツアー代金は2019年9月の「山陰コース」「山陽コース」(下り・上りとも1泊2日)、1室2人利用の場合、「ザ・スイート」が1人あたり78万円、「ロイヤルツイン」が30万円、「ロイヤルシングル」が28万円と、気軽に乗れるような金額ではありませんが、それだけの価値があることを確信した「瑞風」の体験乗車。デビュー以来、絶大な人気を誇る理由が、よく分かりました。
【了】
Writer: 伊原 薫(鉄道ライター)
鉄道ライター。乗り鉄・撮り鉄のほか、鉄道旅で酒を楽しむ「飲み鉄」や列車を貸し切って遊ぶ「借り鉄」の普及に勤しむ。最近は、鉄道と地域の活性化アドバイザーとしても活動中。好きな発車メロディはJR北千住駅。
>車両にトラブルが発生した場合に、応急処置
主要駅への検修派出やめりゃ特例的に乗せりゃ良い…ってなるわなぁ
(10000系貨車の列車に車掌じゃなくて列車掛乗務させていたってのもあるからわからんでは無いけど…)
格差社会を象徴する乗り物
非正規には一生乗れないなあ
今は無きキハ183系オホーツクに組み込まれた寝台や九州ブルトレB個室が最高峰的な自分にとって豪華寝台は異次元な世界なんだろうな~
第一に165アルプスや113スカシートが体に染み付いてる世代なのでクルーズ列車なんて高値の華でケツが浮いて頭だけクルーズしちまうんだろうな!
スイートはともかくロイヤルの方はボーナスから毎回10万円プールすれば2年に1回は乗れる訳だけど問題は抽選を潜り抜けないといけないところだな。でも1人で乗るには向かない列車だよなぁ(笑
ちなみに現代のオリエント急行だとスイート相当もロイヤル相当ももうちょっと安い(高いけど)
まぁ、普通は何かの記念に1度か2度だけ乗る列車だから料金の話しをするのは野暮かも。