F-16戦闘機がインドで「F-21」に至るまで 続く進化、開発意図とはまったく別物へ

1974(昭和49)年に初飛行したF-16戦闘機が売れ続けています。その最新版は初期型とはまったく別物、ついに「F-16」という名前まで変える提案がなされています。半世紀近く継続する進化の経緯を振り返りました。

商業的成功と多用途戦闘機への道

 ファイターマフィアの面々は、F-16は短距離空対空ミサイルと機関砲だけを搭載する、簡素な戦闘機であるべきだと考えていましたが、同機は輸出が見込める機体であったことから、途中で無誘導爆弾やロケット弾などの搭載能力が追加されました。高い運動性を持ち、かつ多用途性も備えたことで、F-16はそれまでF-104「スターファイター」戦闘機などを運用していたNATO(北大西洋条約機構)に加盟するヨーロッパ諸国などに次々と採用され、商戦でも成功をおさめることになります。

 とはいえ、最初に量産されたF-16A/B型には精密誘導爆弾の運用能力がなく、1991(平成3)年の「湾岸戦争」で低空爆撃を行った際には、イラク軍の対空砲火によって8機が撃墜されてしまうなど、対地攻撃機としての同機はパッとしませんでした。後に精密誘導爆弾や対レーダーミサイルの運用能力を獲得したF-16C/D型が開発され、F-16は攻撃機としてもトップレベルの能力を持つ、真の多用途戦闘機になります。

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精密誘導爆弾などの運用能力が追加されたF-16C(竹内 修撮影)。
電子機器を収容する「ドーサルスパイン」を追加したイラク空軍のF-16ブロック52仕様機(画像:アメリカ空軍)。
飛行性能と電子装置が大幅に強化されたUAE空軍のF-16E(画像:アメリカ空軍)。

 F-16は小柄な戦闘機のため、機体内部の燃料タンクが小さく、F-15のような大型の戦闘機に比べて航続距離が短いという弱点と、やはり小柄であるがゆえに電子機器類の追加装備が難しいという弱点を抱えていました。前にも述べたように、航空自衛隊のF-2はF-16をベースとしていますが、原型機同様、機体に余分なスペースが無いことから、戦闘機同士や早期警戒管制機などとデータのやりとりをする既存の「データリンク」端末を搭載することができませんでした。それゆえ防衛省は「自衛隊デジタル通信システム(戦闘機搭載用)」という名称の、F-2に搭載できるデータリンク端末を新たに開発しています。

 ジェネラル・ダイナミクスを買収してF-16のメーカーとなったロッキード・マーチンは、これらの弱点を克服するため、シンガポール空軍などに採用されたブロック50/52と呼ばれる仕様の機体から、複座型の機体の背部に「ドーサルスパイン」と呼ばれるふくらみを設けて電子機器を収容し、胴体上部の両側面に着脱式のコンフォーマルタンク(増加燃料タンク)を装備することで、航続距離の大幅な延伸にも成功しています。

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コメント

4件のコメント

  1. Mig17?

    Su17では?

  2. 「F-21」だとイスラエル製ミラージュⅢを米空軍が購入した時の制式名と重なるのでは?。

    • 嫁入り先で名前の変わった機種はいっぱいある。カナダのCF-17(だったかな?)とか。

      ユーロファイタータイフーンも国によって制式名違うよね。アメリカ合衆国のF-16だけどインドでの制式名はF-21ってのは、アメリカに別のF-21があってもかまわないと思うよ。ややこしいのは確かだけど。

  3. もともとは、数百ページに及ぶ多大な要求に高価で大型化してしまった主力戦闘機を数で補完するために簡単な要求書で自由に設計させたのが始まり。その分革新的な機体になった。

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