初登場、光で知らせる駐車「空」 対策進む高速SA・PAの駐車マス不足問題 その最新事情

全国的に不足の大型車用、どう増やす?

 一連の駐車マス不足対策において、特に重点が置かれているのは大型車用です。たとえば東名の海老名SAでは、深夜帯を中心に大型車の長時間駐車が増え、滞在台数に対して大型車マスが50台ぶん以上不足する場合もあるとのこと。しかし、大きなスペースを必要とする大型車マスは、限られた敷地のなかで十分に増設するのが難しい側面もあります。

 それを解決する施策のひとつが「兼用マス」の増設。大型車用の細長いマスを白線で2つに区切った形で、状況に応じ小型車用(2台ぶん)にすることも、大型車用にすることも可能な駐車マスです。たとえば新東名の駿河湾沼津SAでは、小型車用と大型車用で駐車エリアを大きく分けていましたが、2018年度に小型車用の多くを兼用マスに変更。さらに大型車エリアの区画も見直し、施設を大きく拡張することなく、大型車の駐車可能台数を上下線とも約2倍に増やしました。

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小型車・大型車「兼用マス」のイメージ(画像:NEXCO中日本)。

 2018年4月にNEXCO西日本へ取材した際には、物流業界で運行管理が厳格化していることから、SA・PAへの立ち寄り回数だけでなく、仮眠や時間調整のため長時間駐車する人が増えていると話していました。この傾向は全国的で、NEXCO中日本では新東名を中心に、物流ドライバー専用のシャワースポットなども整備し、休憩環境を整えようとしています。駐車マスの増設も、その一環です。

 ちなみに、東名下り線では2019年4月に、高速道路で初となる予約制駐車マス(大型車のみ対象)を設けた豊橋PAが新規オープンしました。このように物流ドライバーへ配慮した施設整備が進められる一方で、SA・PAにおける長時間駐車の抑制を目的とした広報・啓発キャンペーンなども、NEXCO各社で実施されています。

【了】

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コメント

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1件のコメント

  1. 赤灯要るかな?青灯だけ点けてそこだけ入れるルールにすれば?電気を大切にね。