進む駅の「トイレ洋式化」 メリット大きく「論理的に考えれば洋式」 和式は残るのか
根強い「和式派」、今後はどうなる?
そうしたなか、洋式ではなく和式をあえて選ぶという人も、決して少なくありません。国土交通省が2016年12月に一般人へ実施したアンケートでは、「外出先のトイレで洋式と和式のどちらを好んで利用するか」という問いに対し、「和式」「どちらかというと和式」と答えた人の割合は、男性で7.3%、女性では19.3%でした。
「和式のメリットに挙げる声が最も大きいのは、やはりお尻が便座に触れないことです。しかし、お尻と便器のあいだに空間ができれば、当然、入りきらないものが周りに飛び散ります」(TOTO)
TOTOは衛生面を考えても、洋式のほうが優れているといいます。「洋式便座にいる菌の数と、和式便器の周りにいる菌の数では、後者のほうが桁違いに多いです。また、和式トイレの清掃は床を含めて全体的に水を撒き、ブラシなどでこするのが一般的ですが、これは有機物が繁殖しやすい状況といえるでしょう」と話します。
しかし、公共のトイレにおいて洋式を使いたくないという抵抗感は根強く、鉄道に先駆けて洋式の整備が進んだ高速道路のSA・PAや、近年になり整備が進展している鉄道の駅においても、一定数は和式をあえて残しているところもあるとのこと。TOTOは、今後も和式は残り続けると推測します。
「論理的に考えれば洋式のほうがメリットが大きいのは確実です。誰もが使えるという『ユニバーサルデザイン』の観点からも、和式は選択肢から外れるでしょう。しかし、トイレの習慣は個人差が大きく、人それぞれにこだわりもあります。そうした感覚を否定はできないのです」(TOTO)
ちなみに、TOTOにおける洋式便器と比較した和式便器の出荷率は、2015年時点で0.7%に過ぎません。それでもニーズがある限り、トイレメーカーとして「和式便器を作り続ける義務がある」(TOTO)といいます。
【了】
スペースが限られている植えにバリアフリーにも配慮しなきゃならんわけだから、トイレの洋式化はしょうがない。
>女性は和式を選択する率が高い。
図面によると、あじあ号の優等車は男性用が洋式、女性用は和式だった。
用便の作業動線考えると、その方が理にかなってはいるのだろう。
インバウンドの観光客層が日本のウォシュレットに感動して、買って帰国される方もいますよね。
また腰痛持ちには洋式がいいです。
せめて温座だと冬でも快適です。いずれベースは和式だけど、壁に折り畳み式の便座を設置して、引き出せば簡易的な洋式に出来るようなものでも開発されれば、和式派も洋式派も安心して使えるのでは?と思います。TOTOのみならず、LIXILなど業界全体でがんばってほしいですね。