電車のシートの「端」より快適に 乗降口わきのあの席、仕切り板が大型化

もたれかかりやすいようにした仕切りも

 ただ、仕切りを大型化すれば、車内の見通しが悪くなり、利用者に狭苦しい感じを与えかねません。そこで相鉄20000系と12000系電車では、仕切りの中ほどを大きな透明ガラスにしました。東京メトロでも、銀座線1000系や日比谷線13000系といった最新の車両では、仕切りの一部をガラスにし、さらに模様を施すなどして、車両の個性を演出するデザインのひとつとしています。

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相鉄12000系電車。座席端の仕切りは、座面の下から荷物棚まで達する(2019年3月、草町義和撮影)。

 一方、大型の仕切りを採用しつつ、ちょっと変わった形にしているのが、2016年に登場した阪神電鉄の5700系電車です。仕切りの中ほどが、乗降口側に出っ張るように「く」の字に曲がっているほか、仕切り全体が座席と同じモケット(布)で覆われています。

 これは、乗降口側の人が「立ち座り」できるようにしたものだといいます。この出っ張りに腰を下ろし、板にもたれかかれるようにしているほか、座っている人にとっては、くぼんだ部分が肘掛けになるそうです。

 5700系電車は、駅間距離が平均1kmと短い各駅に停車する普通列車用の車両で、短距離利用客が多いことを考慮して設計されました。軽く腰を下ろせる仕切りの出っ張りも、それを反映したものです。またロングシートの一部にも、座面を高くして前に傾斜させ、立ち座りがしやすいようにした「ちょい乗りシート」を試験的に採用しています。

【了】

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コメント

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3件のコメント

  1. 長い荷物を持って電車に乗ることが多いので端の仕切りがポールだけだとロングシートのすぐ横に荷物を立てて端に座ったまま持って支えられるのが良かったです。板だとそれができない。

  2. 車内の見通しなんてどうでもいいから、座席端の仕切り板は網棚までの高さにして完全に分離して欲しい。

  3. 相鉄の仕切り版が一番ベストな形だな。これをスタンダードにして全国の鉄道会社で設置して欲しい。