さようなら「千代田線6000系」 根津メトロ文庫、始まりは駅員お手製の販売ボックス

東京メトロ千代田線の根津駅にある「根津メトロ文庫」が近々姿を消すようです。文庫の形は6000系電車をかたどったもの。蔵書が増えるなかで、2号車の連結やライトなどの取り付けが行われ、今の姿になったといいます。

元々は記念乗車券の販売ボックス

 東京メトロ千代田線から最後の「6000系」が姿を消すようです。おや、6000系電車は1年前の2018年11月に引退したはずでは。いいえ、本物の車両の話ではありません。根津駅(東京都文京区)の不忍池方面改札内にある、6000系電車の形をした地下鉄文庫「根津メトロ文庫」です。

「地下鉄文庫」は誰でも自由に本を借りられる無人の図書室です。ルールは読み終えたら本棚に返すだけ。本棚に並ぶ書籍はどれも利用者から寄贈されたものです。その代表的な存在である根津メトロ文庫に2019年10月末、「老朽化や維持管理コストの増大に伴い、近々撤去することになりました」という告知が貼り出され、ネットで話題になりました。

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根津駅の不忍池方面改札内にある「根津メトロ文庫」(2019年10月、乗りものニュース編集部撮影)。

 東京メトロ広報部に確認すると、「近々」がいつになるか現時点では未定であるものの、設置から30年が経過したことによる老朽化と、時代の変化で利用が減っていることから、撤去を決定したとのこと。撤去後、「6000系」の本棚をどうするかは未定だそうです。

 根津メトロ文庫が登場したのは今からちょうど30年前の1989(平成元)年9月のこと。当時、どのような経緯で設置されたか詳しい記録は残っていませんが、1990(平成2)年6月30日の朝日新聞によると、電車型の本棚は1987(昭和62)年、根津駅の駅員が廃棄されたテーブルの天板をくりぬき、周囲にパネルを張り付けて作成した「記念乗車券の販売ボックス」だったといいます。

 自動券売機の普及で役目を失い、倉庫でほこりをかぶっていた販売ボックスを何かに再利用できないかと考えたところ、四谷三丁目駅(東京都新宿区)に設置された「メトロ文庫」が好評と聞き、販売ボックスを本棚に改造することになったのです。

【写真】本物そっくり! パンタグラフが付いた図書室

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