「ドクターヘリパイロット」の仕事を聞く 1分1秒争い命守る現場 やりがい なり方は?

ドクターヘリのパイロット 年間およそ180日間はホテル暮らし…なぜ?

――宮田さんはなぜドクターヘリのパイロットになろうと思ったのですか?

 大学在学中にヘリコプターの免許を取得し、「これで人の役に立てる仕事をしたい」と思い、朝日航洋に就職しました。ですが、ドクターヘリの操縦は業務のひとつであって、いまはドクターヘリ専属の業務に従事していますが、いつもこればかりをやっているのではないんですよ。

――そうなんですか! ずっと同じ病院に勤務するような感じなのだと思っていました。

 関東を中心にドクターヘリが待機する各病院へ、6日から8日スパンで勤務しています。それ以前は、電力会社の送電線巡視や、報道用ヘリの操縦、旅客の輸送なども従事していました。ドクターヘリの場合は、飛行できるのが要請受付時間から(通常午前8時30分。それ以前でも準備が整い次第、対応)日没までなので、自宅から就業開始時間に間に合わない病院の場合は、近くのホテルに滞在することになります。年間およそ180日間はホテル暮らしですね。

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ヘリが病院へ帰着すると、待ち受けていた病院スタッフが駆け寄り、患者をただちに治療室へと運んで行く(2019年11月5日、乗りものニュース編集部撮影)。

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 ここで宮田さんが見せてくれた資料によると、ヘリコプター免許の取得後、ドクターヘリを運航する会社に入社し、各種資格を取得しつつ機長として1000時間の飛行経験を積んだのちさらに訓練を重ね、審査に合格してようやくドクターヘリのパイロットになれるそうです。また、「ドクターヘリに使用する機体の免許」「無線の免許」といった資格が必要になり、「救急医療に関する研修」も必要になります。

【写真】ドクターヘリの機内 狭いながら機能的

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