F-4「ファントムII」と共に半世紀 愛されキャラ「ファントム ザ スプーク」って何者?

オバケのオバケ? 「ファントム ザ スプーク」誕生の経緯

「ファントム ザ スプーク」は、「ファントムII」を生んだマクダネル(現 マクダネル・ダグラス)の生み出したキャラクターです。

「ファントムII」がアメリカ海軍で運用を開始したのは1961(昭和36)年のこと。当初は「ファントム ザ スプーク」はまだなく、それがいつ生み出されたのか正確にはわかっていませんが、マクダネル社の技術デザイナー、アンソニー・「トニー」・ウォンさんが気まぐれに作った、ショルダーパッチ用にデザインしたオバケのようなイラストがその最初であったといいます。これは、アメリカ海軍のパイロットたちによって「スプーク(spook、幽霊)」と呼ばれるようになりました。ちなみに「ファントム(phantom)」にも「幽霊」という意味があります。

Large 191225 pts 02

拡大画像

2019年12月の百里基地航空祭にて。F-4EJ改「ファントムII」展示機と、女性のパーカーの背中に「ファントム ザ スプーク」(凪破攻介撮影)。

 そして「スプーク」は、いつしかF-4「ファントムII」のオフィシャルキャラクターとなりました。マクダネルのオフィシャルな書類や、広告、販売促進用のグッズなどには必ずその姿が描かれるようになり、非公式ながら「ファントム ザ スプーク」という名で呼ばれるようになります。

 やがてF-4は、海を渡り世界各地で運用される大ベストセラー戦闘機となり、同時に「ファントム ザ スプーク」も世界中に広まって行きました。

【写真】RF-4Eのエアインテークからひょっこり「ファントム ザ スプーク」

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

1件のコメント

  1. 大変面白い記事を読ませていただきました。ありがとうございます。ファントムザスプークってf-4の最後尾にある、あの顔のことかと思っていました。