踊り子 新幹線リレー号…引退迫る国鉄185系電車「特急形兼近郊形」の思想持つ車両とは

特急、普通、「シュプール号」、お召列車にも

 185系は1981(昭和56)年3月に急行「伊豆」で暫定使用を開始。10月から特急「踊り子」で運用される一方、当初の計画通り普通列車にも使われました。しかし、デッキ付きの185系ではラッシュ時の普通列車運用には無理があり、ラッシュ時を外した運用で使われました。また、1982(昭和57)年には東北新幹線の大宮駅暫定開業に合わせ、上野~大宮間で新幹線連絡専用列車「新幹線リレー号」としても走り始めました。

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「湘南ライナー」として運用される185系(2012年7月、児山 計撮影)。

 ほかにも185系は、上野~水上間の「谷川」や上野~前橋間の「あかぎ」など、東北本線や高崎線で200kmに満たない短距離の運用に就きました。国鉄はこれを「新特急」と命名し、さらに50km以内で自由席の利用ならば、急行と同じ料金で利用できるようにしました。

 ラッシュ時の運用に難があるなど、当初の思惑が外れた部分がなきにしもあらずですが、汎用性は高く、1986(昭和61)年からは「湘南ライナー」に起用、さらにスキー列車「シュプール号」にも活用されました。ちなみに、貴賓車のクロ157形を連結し、皇族が旅行される際に使われたこともあります。

【写真】東北新幹線が大宮止まりだったころ

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コメント

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5件のコメント

  1. 373系も特急兼近郊形のはず。

  2. よくムーンライトにも充当させたな。

  3. 感覚的には165系の後継車。特急にもなんとか使えるような装備にはしておいて、消滅しつつあった急行が格上げされた特急(新特急含む)に主に使われ、165系と同様に普通列車にも使い、って感じで。

  4. 国鉄末期の苦しい背景はあるのだろうが、特急としても各停としても中途半端で好きになれなかった車種。アコモは117系に準じた方が良かったんじゃないか。

  5. どこか地方鉄で使ってくれ。無償譲渡してあげて。解体だけは勘弁を。