高輪ゲートウェイ駅開業の裏 消える風景「提灯殺しのガード」 高さ1.5mの道なぜ誕生?

鉄道ガード下の通路のなかでも、その天井の低さで知られる、港区の通称「提灯殺しのガード」は、なにゆえそのように低いのでしょうか。付近にも天井の低いガードが見られ、そしてこれらにはある共通点がありました。

その名も「提灯殺しのガード」 歩行者は屈んで通過 タクシーの「提灯」がぶつかることも

 2020年3月14日(土)、品川駅(東京都港区)と田町駅(同)のあいだにJR山手線と京浜東北線の新駅「高輪ゲートウェイ」が開業しますが、これにともない、そのすぐ近くで見納めとなる光景があります。

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「提灯殺しのガード」の異名を持つ高輪橋架道橋下の区道。JR山手線や京浜東北線、東海道新幹線などをくぐる(2020年2月6日、内田宗治撮影)。

 高輪ゲートウェイ駅の北側に、JRの線路をくぐるガード下の通路があります。ガードの正式名称は「高輪橋架道橋」ですが、地面から天井までが大変低いため「提灯(ちょうちん)殺しのガード」などと通称されています。この「提灯」とは、タクシーが屋根上に掲げている社名表示灯を指しますが、それがガードの天井にぶつかり壊れる事故が発生したことから、「提灯殺しのガード」と呼ばれるようになりました。

 このガード下は高輪ゲートウェイ駅設置工事にともなう周辺整備で無くなると、3年ほど前からテレビなどでも報道され話題となっており、その工事がついに2020年4月から始まる予定です。ガード下はクルマが通行止めになり、歩行者は仮の通路へ数十m迂回することになります。

 ガードをくぐる区道の長さは約230mです。JR山手線や京浜東北線、東海道線、東海道新幹線のほか、かつて車両基地だった箇所を一気にくぐります。歩道と一方通行の車道から成り、道路標識によると通行可能なクルマの高さは1.5mとされています(実際は約1.7mありますが、路面が凸凹しています)。

 そのため歩行者であっても、身長が165cm以上あると、頭を天井にぶつけてしまいそうです。首を傾けたり背中をかがめたりしながら歩いている人を多く見かけます。

【地図】品川駅~浜松町駅付近 下の通路の天井が低い架道橋(ガード)3か所の位置

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コメント

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1件のコメント

  1. これの逆が鉄橋殺しのトレーラー。 
    ハイデッカーのバスのドライバーから某駅に電話がかかってきたという。そばのガード下は何mですか?と。申しわけありませんがこの駅ではわかりかねます…ならばどこでわかるというのだろう。 
    市販の地図帖には桁下の高さが載っているものもある。