新型コロナ救援輸送にボーイングとエアバスが協力 「ドリームリフター」や新鋭機投入

救援物資輸送 エアバスは新鋭テスト機導入 ベルーガも

 一方エアバスは2020年4月7日(火)時点で3度、ヨーロッパ諸国に向けマスクを運ぶ救援物資輸送フライトを行っており、新鋭旅客機などを投入しています。

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中国から救援物資のマスクを輸送しトゥールーズに到着したA350-1000型機(画像:エアバス)。

 2020年3月後半に行われた同社初の救援物資輸送フライトで用いられたのは、同社の最新シリーズのひとつ「A330neo」の短胴型、A330-800型機のテスト機です。この機には、中国の天津で約200万枚のマスクが搭載され、そこから本社があるフランスのトゥールーズへ現地時間3月27日(金)に到着、そののち、マスクの多くがスペインとフランスの当局に引き渡されました。

 同じく4月4日(土)にトゥールーズへ到着した、直近のマスク輸送フライト第3便では、「A330neo」と並ぶ最新シリーズのひとつ「A350XWB」の長胴型、A350-1000型機のテスト機がこれを担当し、天津から約400万枚のマスクを運んでいます。これらは、フランス、ドイツ、スペイン、イギリスの政府に引き渡される予定としています。

 なおエアバスによると、マスクをトゥールーズからヨーロッパ圏内の各国に運ぶ際には、同社の軍用輸送機A400M型機や、エアバス版「ドリームリフター」ともいえる「ベルーガ」が用いられているそうです。

 このほか、先述のとおり航空会社でも援助物資を運ぶフライトは見られます。また、旅客便をメインとする航空会社のなかには、航空旅客が減るなかで収入を確保するため、余った旅客型機を用いて、客室の座席のうえに物資を載せ貨物便として運航するといった、新たな取り組みも始まっています。

【了】

【写真】ボーイング「ドリームリフター」の巨大な貨物室

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