新型コロナが鉄道の現場で流行したら? 運行支える多様な職種 緊急ダイヤは想定済も…

駅係員、定期券の払い戻しで接客業務増 指令員の感染も危惧

 次に車両、電気、保線などの技術係員です。車両の定期検査は省令によって定められているほか、線路や信号、施設なども、常に安全運行できるよう管理する必要があります。

 4月13日(月)、JR大阪環状線の橋桁にショベルカーが接触したという事故がありました。このような非常事態の際にも係員が駆けつけ、復旧対応をする必要があります。もちろん、これらの職種も技術がモノをいうので、即座に代替要員が確保できるわけではないのです。

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ホームの床下にあるケーブルを点検する保線作業員。写真はイメージ(2018年2月、恵 知仁撮影)。

 そして、最も感染を恐れているのは駅係員かもしれません。日々接客する機会が多い窓口での勤務者は、最も感染リスクが高いともいえます。実際に、前述したJR東日本や阪急電鉄の感染事例も駅係員でした。緊急事態宣言発出後はテレワークの開始にともない、定期券の払い戻し対応が増加しているともいいます。

 また、駅では窓口だけではなく、ポイントなどを操作する権限を持つ「信号扱者」や、車両基地と駅を行き来する「構内運転士」なども、時間帯によっては接客している場合があります。これらの職種も専門的な知識や技能が必要なので、もし罹患すれば、配置交代などの対応に追われるでしょう。

 最後に、列車の運行を管理する指令員については、接客は行わないので業務上の感染リスクは少ないものの、万が一指令所内でのクラスターが発生したとなれば、鉄道の指示系統の根幹を揺るがすことになります。そもそも乗務員などと比べて少人数の職場なので、もし濃厚接触者が複数、自宅待機などの事態になれば、減便どころか運行全体が危機的状況となることも予想されます。

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コメント

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1件のコメント

  1. >駅係員、定期券の払い戻しで接客業務増 指令員の感染も危惧

    これで感染してしまうのはいかにも勿体無い。コロナ流行から終息までの日数をそのまま定期券の有効期間を延長することで自動的に処理すると良いのでは?