鉄道貨物輸送 実は個人利用できる! 家財道具をコンテナに収納 長距離の引っ越しなど

コンテナの留置きサービスは無料で利用可能

 その際、筆者自宅から大阪貨物ターミナル駅までは、筆者自ら荷物を何回かに分けて自家用車で運び、福岡貨物ターミナル駅からイベント会場へはトラックでコンテナをそのまま輸送。筆者自身は数日後に福岡へ移動し、イベント会場でコンテナから荷物を下ろしました。

 宅配便では運べないような大きな荷物も、コンテナ貨物なら輸送することができ、荷物を積んでから配達先で下ろすまでは「封印環」と呼ばれるシリアルナンバー入りの器具で封印されるため、荷物がなくなる心配もありません。費用は総額で6万円弱と、トラックで運ぶより安く済みました。

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貨物駅。写真は、東海道貨物線(羽沢線)の横浜羽沢駅(2015年9月、草町義和撮影)。

 そして、鉄道輸送で意外と便利だったのが、コンテナの一時留置サービスです。列車で運ぶ前や運んだ後に、貨物駅で輸送当日を含めて6日間、コンテナを無料で保管してくれるのです。これを使えば、コンテナを数日前にあらかじめ送り、自分たちは列車や自動車で移動して荷下ろしをする、ということが可能。通常の引っ越しやトラック輸送では、不可能だったり追加費用がかかったりしますので、とてもありがたいサービスです。

 個人でも利用できる、鉄道のコンテナ輸送。JR貨物のWEBサイトでは、個人利用の相談も受け付けていますので、もし引っ越しや多くの荷物を運ぶことがあれば、考えてみてもよいかもしれません。

【了】

【写真】まさにジャストサイズ 鉄道コンテナに軽自動車がすっぽり!

Writer: 伊原 薫(鉄道ライター)

鉄道ライター。乗り鉄・撮り鉄のほか、鉄道旅で酒を楽しむ「飲み鉄」や列車を貸し切って遊ぶ「借り鉄」の普及に勤しむ。最近は、鉄道と地域の活性化アドバイザーとしても活動中。好きな発車メロディはJR北千住駅。

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コメント

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4件のコメント

  1. 記事の写真の信号、どうやったら赤と青が同時に現示されるのか考えてしまうと、記事の内容が頭に入ってこない。

    • 四灯式信号機の一番上は黄色です。
      角度やカラーバランスの関係で黄色が赤っぽい橙色に現像されただけではないかと。

  2. 自衛隊のイベントに行ったとき売店にJR貨物の広告が貼ってあり、コンテナ1個あたりの送料等が書いてあった。
    たしかに全国レベルでの異動のある職場だし、うまいところで商売してると思った。

  3. 前職で東阪の倉庫間の在庫移動で思いの外数が多かったので合通呼んでコンテナ1個満載で送ったら路線便で送るより安く上がってびっくりしたな。