速すぎるクルマにNO! ボルボ「スピード自主規制」の反骨 ドイツ車至上主義を変えるか

180km/h以上で走る意味とは?

 ところがこのボルボの宣言は、海外ではすんなりと受け入れられなかったようです。2020年のリリースには、「そのような制限を課す自動車メーカーの権利について疑問視する意見がありました」とあります。そこには、速度制限に対する根源的な嫌悪が存在すると言っていいでしょう。

 また、実際に「最高速度が180km/hなんて遅すぎる」と感じるであろう国も存在します。それが自動車を発明したドイツです。かの国には、速度無制限を誇るアウトバーンという高速道路があり、遅いクルマでさえ150km/hで巡航しており、高性能なクルマは、それこそ200km/h以上で常時走行しているのです。

 そのような反発に対して、ボルボは「たとえ一部の顧客を失うとしても、最終的に人命を救うためには自動車メーカーの権利と義務をめぐる議論の先駆者であり続けるべきだと考えている」と、180km/hの制限を導入しました。

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ドイツ デュッセルドルフのアウトバーン(画像:ewastudio/123RF)。

 こうした最高速度を巡る議論で、ポイントになるのは「180km/h以上の速度にどんな意味があるのか」ということでしょう。

 実際のところ、ドイツの高速道路は全域で速度無制限というわけではなく、110km/hや130km/hに制限されている区間も多く存在します。また、ドイツに国境を接するほかの欧州の国では、120km/hや130km/hといった速度制限も一般的です。さらにアメリカの最高速度も130km/h程度ですし、中国も120km/hが上限。つまり、180km/h以上で走れるところといえば、世界でもドイツのアウトバーンの一部だけというのが現実です。

 しかし、世界で唯一の速度無制限の道を持っていることが、ドイツ車のアドバンテージになっているのも事実です。

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コメント

1件のコメント

  1. 星新一だったか、あまりに車内が快適なので(移動時間を長くするために)誰もが速度を出さなくなる自動車、という作品を書いていたかな?