「スターリン」戦車&「チャーチル」戦車 自国指導者の名を付けるのは横暴か名誉か

軍艦では「ロナルド・レーガン」や「クイーン・エリザベス」など、その国の元首の名前を付けることがありますが、戦車ではあまり例がありません。数少ない、自国指導者の名が付与された2種類の戦車について見てみます。

スターリン死去で重戦車の名称まで方針転換

 重戦車の型式名をISにすることは第2次世界大戦後も続き、IS-6やIS-7などが開発されています。これらは技術的な問題から試作で終わりましたが、その次に開発されたIS-8は正式採用され、量産の準備が進められました。

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ソ連のIS-3「スターリン」重戦車(柘植優介撮影)。

 しかし生産を開始する直前の1953(昭和28)年3月5日、スターリンが死去します。彼のあとを継いでソ連のトップになったニキータ・フルシチョフは、脱スターリン化を進め、IS-8の名称も見直しました。

 なお、このときにフルシチョフの名前から「HX-1」に改名する案も挙がったそうですが、その提案はフルシチョフ自身が拒否し、最終的にロシア語で重戦車を意味する単語を基に「T-10」と名付けられています。

 その後、改良型のT-10Mなども登場しましたが、中戦車の発展や、重戦車自体の戦略的価値の低下などにより、新たな重戦車の開発が中止されたため、T-10/10Mはソ連最後の重戦車となりました。

【写真】日本で「ロンメル」戦車と呼ばれたドイツ製駆逐戦車

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