渋谷駅ハチ公前広場の電車「大館行き」に 秋田への移設控えた「青ガエル」そもそも何?

熊本電鉄で動態保存されている「青ガエル」

 東急の旧5000系電車は1954(昭和29)年にデビュー。丸みを帯びた下ぶくれの前面形状、緑色の塗装から「青ガエル」とも呼ばれ親しまれました。東急線からは1986(昭和61)年に引退しています。

 このうちトップナンバーである5001号車は上田交通に譲渡され、廃車後は東急で保存されていましたが、2006(平成18)年、東急の本社がある渋谷区に譲渡。そして台車などが取り払われて車体だけの姿になりましたが、渋谷駅の象徴的なモニュメントとして生まれ変わりました。

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熊本電鉄に譲渡された5000形「青ガエル」。2016年2月に営業運転を終了した(2017年5月、恵 知仁撮影)。

「青ガエル」は大館市に移設後、「忠犬ハチ公」を中心に渋谷と大館の歴史展示のある休憩場所として活用されます。渋谷駅前の跡地には、「新たな観光案内機能を誘導するべく」(渋谷区観光協会)関係機関と連携して計画策定が進められます。

 ところで、「青ガエル」の5000系は現在、熊本県でも見られます。東急線から引退後、一部の車両が熊本電鉄に譲渡され、2016年まで「熊本電鉄5000形電車」として使われていました。2020年現在は北熊本車庫で動態保存されており、イベント時などに限って走る姿を見られます。

【了】

【写真】「青ガエル」が表示した「大館行き」

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コメント

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5件のコメント

  1. 強引な理由付けして厄介払いするくらいなら、東急が責任を持って解体するべきだ。
    一度きれいに整備したものを無惨にカットして…

  2. 青ガエルといったら、学生時代のいつもの待ち合わせ場所でしたので、渋谷から無くなってしまうのは残念…
    青ガエルの跡地はどうする予定なのかな?
    個人的には、別の東急の古い車両を利用した新たな観光案内所とかにして欲しいですね。
    さすがに何も無い状態のままでは寂しいので…

    • 車体だけ置かれるのは勘弁してほしい。

      台車もない鉄道車体を置かれるのは脚をもいだ昆虫を置かれるようなものだ。痛々しくて見ていられない。
      青ガエルもそう見ていた。

      というよりも、いまの東急にあそこへ置くのに相応しい古い車両なんか存在しない気がするが。

  3. おそらく数年経たないうちに老朽化してろくに整備もされないまま解体されることになるであろう。

  4. シテ…コロシテ……