列車の運転中に腹痛… を防ぐために鉄道員がしている体調管理 熱中症はどう対策?
まれに列車の運転士が突然の体調不良に襲われ、鉄道のダイヤが乱れてしまうことがあります。とはいえ乗務員もひとりの人間、お腹も痛くなるでしょう。しかし及ぼす影響が大きい分、普段からどのように体調管理しているのでしょうか。
体調に気を配っていても運転中に具合が悪くなったら?
しかし、運転士や車掌といった乗務員もひとりの人間ですから、それでも急に体調が悪くなってしまうこともあります。
よく「運転中にトイレに行きたくなったときはどうするの?」と聞かれることがあります。ケースバイケースといえばそれまでなのですが、ひとついえるのは、通常通りの運行ができなくなる以上、体調不良であれ何であれ、基本的に自身の都合によって列車の運用(やりくり)を変更することになるのであれば、あらかじめ指令所に報告する必要があるということです。

そこからは乗務員というよりも指令所の判断になります。少しでも遅延を出さないようにするのが指令の役目でもありますから、乗務員がトイレに行っても影響を最小限にできる運用を紹介します。
たとえば急行列車の運転士が、終点までは我慢できなさそうだけど次の停車駅までならなんとか……という場合、次の駅に普通列車が待ち合わせしていれば、普通列車の運転士が急行列車の担当を引き継げます。急行列車の運転士はトイレに行き、その後、普通列車を担当することで、急行列車を長時間止めなくて済みます。ほかにも、交代要員の派遣が間に合う駅であれば、その方法がとられます。
しかし、毎回このように上手くいくわけではありませんので、致し方なく列車を遅らせてでも用をたす場合もあります。
体調管理はもとより、くれぐれも運転中にスマホいじって遊ばないよう切にお願いします。