列車の運転中に腹痛… を防ぐために鉄道員がしている体調管理 熱中症はどう対策?
まれに列車の運転士が突然の体調不良に襲われ、鉄道のダイヤが乱れてしまうことがあります。とはいえ乗務員もひとりの人間、お腹も痛くなるでしょう。しかし及ぼす影響が大きい分、普段からどのように体調管理しているのでしょうか。
窓から差し込む日差し 乗務員室は熱中症の危険も
特急列車などは停車駅が少ないので、次の停車駅まで我慢して運転することもありますが、もちろん無理は禁物。どうしようもないときは、ダイヤ上は停車しない駅で運転停車(客の乗降を伴わない停車)し、少し遅延を出して運転再開します。このような場合もあらかじめ指令所へ「生理現象」がある旨を知らせて、その後の運転方法の指示を仰ぎます。
もうひとつ、これからのシーズンで注意しなければならないのは熱中症です。新しい車両は空調設備が整い、運転席も快適であることが多いですが、古い車両や窓からの強い日差しなどによっては、熱中症の危険性はなきにしもあらずです。失神など、特に運転士の体調不良は列車事故に直結するため要注意です。過去には熱中症が原因で意識を失い、オーバーランを発生させてしまったという事例もあります。
熱中症の基本的対策として水分補給がありますが、乗務員はどのように行っているのでしょうか。最近ではあまり聞かなくなりましたが、ほんの数年前までは「乗務中に水を飲んでいる」といった本末転倒なクレームをする人がいたり、SNSに投稿されたりと話題になりました。
体調管理はもとより、くれぐれも運転中にスマホいじって遊ばないよう切にお願いします。