トヨタ「クラウン」セダン消滅でパトカーどうなる 現状はほぼ一強 考えられる代替は

意外に少ないFRの4ドア国産セダン

 では「クラウン」が消滅するならば、ほかの車種でパトカー専用グレードを設定すれば問題ないかというと、そうでもなさそうです。

「クラウン」はフロントエンジン・リア駆動の、いわゆる「FR」車です。この構造のメリットは駆動装置や操向装置を車体の前後に分散配置できるため、フロントエンジン・フロント駆動のFF車のように、フロントヘビーになりにくく、ハンドリングが良く車両の加速時などにはしっかりとタイヤが路面を捉えられるという点が挙げられます。

 また、前輪は操向のみのため、ステアリングの切れ角を大きくとることができ小回りが利くというメリットもあります。

 これらの点から、比較的高速走行の多い「交通取締用四輪車」および「交通取締用四輪車(反転警光灯)」はFRの「クラウン」による一者応札案件になっていると推察されます。

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宮城県警のスバル「レガシィB4」パトカー。「レガシィ」の国内販売は2020年で終了している(柘植優介撮影)。

 2020年11月現在、FF駆動のセダンはいくつかあり、トヨタ「カムリ」や、「マツダ6」、ホンダ「アコード」などがあるため、高速走行時の操縦安定性などをそれほど求めない無線警ら車などであれば応札の可能性はあります。

 問題なのは「交通取締用四輪車」および「交通取締用四輪車(反転警光灯)」です。FR駆動の4ドアセダンというと、現在トヨタには「クラウン」しかなく、あとはレクサスの「IS」や「LS」になってしまうのです。これらはコスト的にもブランドイメージ的にも国費調達のパトカーにはなりにくいでしょう。

【写真】「クラウン」もう一つの後継問題 オープンカー仕様のVIP用

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コメント

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14件のコメント

  1. メルセデスCクラスに一票!
    FRだしサイズも適当。

    昔、SPお下がりとか噂のEクラス覆面が中央道で暗躍してた。

  2. 市販車の量産が終わったとしてもこの手のやつは需要がある限り作り続けるのでは?セドリックやコンフォートのタクシー仕様だってそれぞれバネットタクシー、ジャパンタクシー始めるまで作り続けていた訳だし。

    • SUV型にモデルチェンジするっていう話と一緒にパトカー用にセダンは残すってトヨタはプレスリリース出してます。なんでこのライターはそれを無視してるのか不思議。

  3. インプレッサG4やWRX S4の室内がクラウンと比べて特に狭いという事はないよ。
    ただし緊急車両という性格上インプレッサでは動力性能が、WRXは外観や車両の性格がパトカー向きか?と言われると疑問。
    ほぼ国内専売車だったクラウンがトヨタブランド最高級車にも関わらず車幅や最小回転半径を国内の道路事情に合わせて拡大に抑制的だったのはそのとおり。
    税金を使うのなら他に変え難い理由というので無ければ安易にメルセデス・ベンツCクラスなどよりはレクサスISもありか?と思わせる。
    アメリカのようにSUVのパトカーという考えもあるだろうが、サッとUターンして追跡というシチュエーションも考えるとアメリカとは道路事情が違い簡単に代替が利くとも思えない。

    • 自分で書いておいて何だが、アウトランダーやフォレスター辺りならば最小回転半径、車幅、価格、でクラウンの代替になりそうな気がしてきた。
      (さすがにライズ/ロッキーやXBEEクラスは如何なものか?と思うので…)
      セダン型でない点を採用側がどう考えるか?や、パトカー専用グレードを用意しないと登録が煩雑なデメリットもありますけど。

  4. FRならスカイラインがあると思います。

  5. 外車はないと思いますよ。公費を国内循環させないと、国内産業からお叱りが来るから予算も通らないはずです。
    とは言え、セダンの生産を打ち切る各メーカー、海外セダンを買い漁る国民を戒める意味では海外製のホットハッチ、SUVを採用しても良いかも。まあ、頭悪いから皮肉もつうじないのが現代日本人ですねw

  6. パトカーがどうなるかという答えは「警察庁が4ドアセダンに拘るか?」が答えですよね。
    何せ無線警ら車や交通取締用四輪車の仕様書の1番初めに「車体は4ドアセダン型であること」とあるくらいですから。
    警察庁が仕様書を変えてしまえば、落札した側はそれに合った車種をパトカーに仕立てて納車するのが仕事です。

    今も変わっていなければ無線警ら車は2500㏄級、4ドアセダン、駆動輪の指定無し、交通取締用四輪車は3000㏄級、4ドアセダン、後輪駆動指定になるので、
    あくまでもトヨタが作るパトカーがクラウンベースなのは「仕様書に合わせるのに一番近い車種」というだけの事です。
    (クラウンのサイズを基準にして警察庁が仕様書を作っていると言えなくもないですが・・・)

    クラウンパトロールカーに関して言えば先代モデルである210系が現行車種なので、トヨタが生産を止めない限りは納入は可能ですね。
    市販のクラウン次期モデルがどうなろうと関係がない話です。
    その先もパトカーがセダンであるならば、サイズ的にもカムリ一択になることでしょう。

  7. これに対する究極の回答が、純粋な警察専用車のカーボンモーターズ・E7だったんでしょうね
    もっとも市販車ベースでの低コスト調達が出来ないという、公的機関にとっては致命的な欠点のせいで企業ごと消えましたが

  8. スカイラインがあるじゃん
    このライターは車知らないんだね

  9. マツダ6は今後FRになります

  10. >推察されます
    >可能性はあります
    >今後の新車配置はまずない
    >といったところでしょうか
    >消滅しても問題はなさそうです
    >始まるかもしれません

    金もらって記事書いてるんならねー。
    夏休みの宿題じゃないんだから、もうちょっと何とかならないのか?
    大井大先生にでも監修してもらえ。

  11. 2019年か2020年の時点で都内と神奈川でトヨタ・カムリの白黒パトや交通機動隊の覆面パト見たがな。セダンのクラウンが終了でも解決してる気がするが。

  12. コイツ松田五郎か?