【渋滞】集中工事で「左ルート閉鎖」の東名下りを走ってみた 今だけの「ワープ」も

「え、左ルート通るの!?」

 大井松田ICから東名の名古屋方面へ合流すると、すぐに右ルートと左ルートの分岐点に差し掛かります。ここで右ルートへ合流させるのは危険とNEXCO中日本は判断したのでしょう。大井松田ICからの流入車は、しばらくのあいだ、閉鎖している左ルートを通行させ、右ルートが近づくポイントで左ルートから合流させるようにしていました。

 ほかにも、左ルート閉鎖の影響を極力カバーしようとする工夫が随所に見られました。左ルートにしかない高速バス停を、左ルートと右ルートのあいだに仮設(右ルートから利用可)していたり、同じく左ルートのみにある鮎沢PAへ、右ルートから一部左ルート経由で入れるようにしていたりします。

 とはいえ、普段は右ルート2車線、左ルート2車線の下り線が右ルートのみになるのですから、渋滞するのも無理はないかもしれません。

 右ルートの渋滞の先頭は、鮎沢PAの手前にある都夫良野(つぶらの)トンネルです。普段はそれほどではありませんが、左ルート閉鎖で交通量が増えたため、上り坂でカーブが多い線形が災いして速度低下による渋滞が発生するようになっています。しかしながら、その緩和策も織り込まれていました。

 トンネル手前には、流れるように光る灯火に視線を誘導させ速度回復を促すペースメーカーライトが設置されていたり、トンネル内では「速度回復、願います」などと声が聞こえたりします。これらは中央道の渋滞ポイント、小仏トンネル(東京都・神奈川県境)などで見られる対策ですが、今回の工事のために都夫良野トンネル向けに用意されていました。なお、都夫良野トンネルから先は順調に流れました。

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右ルートのSA・PA案内に、本来は左ルートにしかない鮎沢PAの情報が追加されている(ドラレコ画像)。

 前出の通り、NEXCO中日本は今回の左ルート閉鎖にあたり、小田原厚木道路~箱根新道や、中央道~東富士五湖道路などへの迂回を呼び掛けていますが、今回は小田原市内や中央道の下り線も激しい渋滞が発生していました。

 とはいえ、東名下りの都夫良野トンネルや、大井松田IC付近は夜になっても渋滞していたので、時間帯によっては、こうした広域な迂回が効果を発揮しそうです。NEXCO中日本は工事期間中、ウェブサイトでリアルタイムの所要時間情報などを提供しています。

【了】

【地図】東名リニューアル工事区間と迂回路マップ

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