最近よく聞く「MaaS」実際に使ってみた 便利な点と気になる点 それで未来どう変わる?

最近よく聞く「MaaS」という単語。移動などに関する新しい概念ですが、それだけに、いまいちピンとこないかもしれません。実際にそれを伊豆で体験し、具体的なところを感じてきました。その何が良く、何が課題なのでしょうか。

ハードルを越える解決方法は?「安さ」は有効なのか?

 このハードルをクリアするひとつの方法に、「安さ」を売りにすることが考えられます。今回の観光体験も、漁港見学とキンメダイ1匹の食事で2500円、地酒飲み比べが700円と、だいぶお得な印象でした。

 ただ、値引き合戦になってしまうとサステナブルではないため、「Izuko」では「安さ」ではなく、「Izuko」でしか体験できない商品を提供するなどし、観光の質を落とさず、その魅力を高めていく方向を考えているそうです。

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「Izuko」の「Izukoくろふね号」予約画面。

 ただ、ITリテラシーが高ければハードルは下がります。

 もし自分が、土地勘のない外国の街を観光しようと考えた場合、スマホで、日本語で情報を集め、きっぷまで購入できるとしたら、とても楽です。英語でも、リスニングより読むほうが個人的には分かりやすいです。ページを翻訳することもできます。

 いまはまだ「MaaS」は“新しい概念”かもしれませんが、社会のIT化が進み、それに慣れ親しむ人が増えていくとしたら、「MaaS」がひとつの行動様式になる日は遠くないのかもしれません。

【了】

【写真】乗るのに躊躇する人が少なくない伊豆の普通列車

Writer:

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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