「ジプニー」「ダックボート」…民間に定着した「アメリカ軍払い下げの乗りもの」4選

WW2期のアメリカ軍といえばその工業力を活かした大量生産能力で知られますが、なかには作り過ぎて戦後に余剰になってしまったものも。それらの多くは民間に払い下げられ、時には特定の役割を持つ車両の名前の由来などにもなっています。

観光用水陸両用バスそのものを指すようになった「DUKW」

 ノルマンディー上陸作戦や、日本軍相手の島しょ部への上陸作戦に使用された水陸両用車である「DUKW(ダック)」は、それまであったドイツのシュビムワーゲンやアメリカのGPAとは違い、搭載量と水面での安定性の高さが魅力でした。水上ならば50名の兵員輸送が可能で、ときには火砲と砲兵をそのまま運ぶこともありました。

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ロンドン市内を走る、30人乗り観光用車両に改造されたDUKW。元は1945年にアメリカで製造されたものという。2005年6月撮影。

 約2万台も作られたという同車は戦後、民間に払い下げられ、世界のリゾート地で観光客向けの車両として改造されて使用されます。その知名度はかなり高く、アメリカで「duck boat(ダックボート)」と言えば、川や湖、海で使用する観光用の水陸両用車を指す意味で通じるそうです。

 ただ本物のDUKWを使った車両は老朽化の問題や部品調達の困難さから、2020年現在、使っている企業はほとんどありません。現在、日本でも水陸両用バスを見ることがありますが、それらは観光用に新たに作られたものです。

超重量物の運搬力の高さで民間でも人気だった「M25戦車運搬車」

「ドラゴンワゴン」の愛称がある「M25戦車運搬車」は、元々第2次世界大戦中に量産が開始された、M4中戦車の運搬用に開発された車両です。6輪駆動で最大60tの牽引力があったそうで、戦後には日本の陸上自衛隊にも配備されました。

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M25「ドラゴンワゴン」戦車運搬車は、けん引車兼回収車のM26とセミトレーラー式の運搬車M15で構成される。写真はベルギーの博物館に展示されたM26(画像:アメリカ陸軍)。

 同車は退役したあとも、民間の、特に大きなものを運搬することの多い、超重量物運搬トレーラーとして重宝され、公共事業などで使用されていました。日本でもトレーラーとして改造されたものが1950年代に走っており、なかにはエンジンを換装して使われたものもあります。いまでもクラシックカーのイベントなどが開催されると、たまにコレクターが展示することもあるとか。

【写真】ミニ四駆にもなった ド派手な「ジプニー」

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