380mm砲搭載の移動要塞 ドイツの秘密兵器「シュトルムティーガー」の威力

第2次世界大戦中の戦車では比較的、名の知られた「ティーガーI」重戦車ですが、その派生型にロケット弾を撃つ「シュトルムティーガー」があります。この車両はどんな使い方をするのでしょう。

戦艦と同じ口径の巨砲を積む「嵐の虎」

 第2次世界大戦中、ドイツは様々な戦闘車両を開発しました。なかでも「ティーガー(タイガー)I」重戦車はよく知られますが、その唯一の派生型である「シュトルムティーガー」の知名度は、それほどではないかもしれません。

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1945年4月、道路上に遺棄された「シュトルムティーガー」を調べるアメリカ軍兵士。手前に落ちているのは砲の内筒(画像:アメリカ陸軍)。

「シュトルムティーガー」のいちばんの特徴は、搭載する巨大な砲です。短砲身ながら、口径(砲身内径)は380mmもあります。一概に比較はできませんが、ドイツ海軍が第2次世界大戦で使用したビスマルク級戦艦の主砲が38cm連装砲で、長さこそ異なりますが、単純に口径だけでいえば、同レベルの大きさだったといえるでしょう。

 2020年現在、世界で広く使われている戦車砲は105mm砲や120mm砲、125mm砲などであり、それらの3倍も大きい口径というのはかなり異様です。

 ただし、この380mm砲は戦車砲ではなく、ロケット弾を発射するものでした。ドイツでは臼砲に分類していましたが、「臼砲」とは本来、射程よりも破壊力に比重を置いた短砲身の大口径曲射砲のことで、撃ち出すのは砲弾であり、ロケット弾ではありません。「シュトルムティーガー」の380mm砲は、よって正確にはロケット砲ですが、ともあれ見た目は臼砲のようです。

 他方で、「シュトルムティーガー」の380mm砲はロケット弾を撃ち出すため、りゅう弾砲やカノン砲のように装薬(発射薬)を必要とせず、射程は通常の臼砲よりも長いというメリットをあわせ持っていました。

 このように、特殊な砲を搭載する「シュトルムティーガー」は、いったい何のために作られたのでしょう。

【写真】口径サイズは戦艦の主砲と一緒 現存する「シュトルムティーガー」の主砲

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コメント

1件のコメント

  1. 実物はドイツのジンスハイム航空博物館やムンスターの戦車博物館で見られます。