鉄道車両の戸袋窓はなぜ減った? 後に改造でふさいだ例も カギは「ドア横」

長い間変化がないように見える通勤形車両の側面から、時代を経るごとに「戸袋窓」が消えつつあります。なぜでしょうか。実はこのスペース、鉄道会社にとっては重要な商材でもあるのです。

製造やメンテナンスの観点ではデメリットも

 戸袋窓は清掃の際、二重になった窓ガラスを車体から外す必要があるため手間がかかります。さらに構造上、戸袋窓のための穴を車体に空けることで、腐食防止など車体そのものの補強が必要となり製造コストが増すほか、補強に伴い重量がかさむなどデメリットが目立つようになります。

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広告枠を確保、増設するために戸袋窓をふさいだ西武9000系電車。細長い戸袋窓が白い板でふさがれている(2014年8月、児山 計撮影)。

 そのため、徹底した軽量化が設計コンセプトのひとつだった東武8000系電車や相鉄6000系電車などは、1960年代の製造ながら戸袋窓を設けておらず、他社も1980年代ごろから追随して戸袋窓のない車両を新造するようになりました。1990年代まで、新造する通勤形車両に戸袋窓を設けていた京王電鉄と西武鉄道も、現在新造する車両に戸袋窓はありません。

 現代は明るいLED照明が主流となり、外光を採り入れる必要性は低下しています。むしろ戸袋窓を省くことで、車両の軽量化や製造、メンテナンスの簡易化ができるメリットの方が大きくなりました。

 なお、西武鉄道の新2000系電車や9000系電車、6000系電車は当初、戸袋窓がありましたが、2008(平成20)年からの改造で戸袋窓が順次ふさがれました。これはドア横の広告枠を確保するための処置です。

【写真】「戸袋窓」あり/なしの新旧車両が連結

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コメント

3件のコメント

  1. ありがとうございます。言われ見たら、本当最近の車両は戸袋窓はまったくと言って良いほど見ませんね。やはりコスパが関わっていると思います。さらに再開は戸袋窓がない代わりにドア窓が大きくなっている車両もあります(特に関西に多いようです※JR西日本の車両はもとより、阪急や近鉄、京阪などはドア窓が結構大きいです)。

  2. コスパだ、明るいLEDだ、自動空調だとか新しいものをよしとしてやってきて、車体をどんどん密閉空間状態にした結果、窓も開かない電車だらけになったとたん、コロナで「窓を開けて換気がベスト」ときた。最近では、近眼人口が増えておりその原因のひとつは太陽光を浴びないからとの説もあるらしい。

    開けられる窓、太陽光がさす窓。これからの時代、古いものも見直すことも必要なんじゃないか?

  3. 関西の私鉄では、最初から両開きドア採用車はほぼすべてと言っていいほど戸袋は付いていません。一部例外はあります

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