この冬いつものCMがない… 転換点を迎えた「ガーラ湯沢駅」の生い立ちと未来
ワーケーションの定着で、ガーラ湯沢駅はオールシーズン営業になる?
2020年10月、JR東日本はガーラ湯沢スキー場で「ワーケーションモニターツアー」を実施しました。ゴンドラ山頂駅のレストハウス「チアーズ」を室内ワークスペースとして解放し、さらに個室も設置。レストハウス屋上やゲレンデも開放し、自然や豊かな仕事場を提供しました。仕事のリフレッシュのため、トレッキング、電動アシストマウンテンバイクの貸し出し、南魚沼産コシヒカリでのおにぎり作り体験、ドローン操縦体験などのメニューも用意されました。ちなみにモニターツアー実施時はガーラ湯沢駅を使わず、越後湯沢駅からスキー場までバスで移動しています。
ツアーの効果を受けて、この冬のスキーシーズンは、レストハウス「チアーズ」2階のレストラン「セランビ」内にワーケーションブースを3つ設置しています。これはJR東日本がエキナカで展開しているシェアオフィス「STATION WORK」と提携した施設です。
スキー場の夏場の利用法として、パラグライダー体験など高原スポーツを提供する施設はたくさんあります。しかし、ガーラ湯沢スキー場はサマーゲレンデなどがあるほかに、まだまだ開発の余地が大きいといえます。夏場のワーケーション利用が定着すれば、ガーラ湯沢駅への直通列車が設定され、ガーラ湯沢駅の通年営業も夢ではないかもしれません。
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Writer: 杉山淳一(鉄道ライター)
乗り鉄。書き鉄。ゲーム鉄。某出版社でゲーム雑誌の広告営業職を経て独立。PCカタログ制作、PC関連雑誌デスクを経験したのち、ネットメディアなどで鉄道関係のニュース、コラムを執筆。国内の鉄道路線踏破率は93パーセント。著書に『ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。日本全国列車旅、達人のとっておき33選』(幻冬舎刊)など。
ちなみに八幡平のスキー場はケーブルカーやロープウェイなどを手掛ける日本ケーブルが譲渡を受けて、現在ではグループ会社のNCリゾートマネージメントが「アルピナリゾーツ」の中の「八幡平リゾート」として運営しています、念のため(他に越後湯沢駅徒歩8分!の湯沢高原スキー場やびわ湖バレイ、神戸布引ハーブ園など)。
ありがとうございます。今シーズンは、まさにコロナ禍を象徴する結果となりました。緑色のJRは「SKI SKI」を例年通り実施はするものの、俳優やテーマソングの起用やCMナシなどで大幅に縮小規模でありました。更には緊急事態宣言の発令やGOTOキャンペーンの停止も、ちょうど腑の悪いこの時期でありますから尚更であります。仮に宣言終了やGOTO再開の頃には、もうスキーシーズンの末期か終了となりますので非常に残念な結果になります。尚且つ皮肉にも今シーズンは、昨シーズンの雪の量が劇的に少ない状態に比べて、雪質が極めて良い状態でありました。緑色のJRの広告も今シーズンは当キャンペーンの広告はなく、代わりに終電繰り上げ関連や新しい生活スタイル(時差出勤など)関連の広告が中心となっており、例年いつもあるものがないので、雰囲気が大きく変わります。来シーズンは、またいつものように「SKI SKI」の広告が戻ってほしいものであります。
2021-2022シーズンの「JR SKISKI」は30周年で、E7系に歴代キャンペーンソングのアルバムのジャケットの上にそのポップが貼られているポスターと、歴代のキャッチフレーズがその画像とともに書かれているポスターがありました。その中で、映画「私をスキーに連れてって」とコラボした2017-2018シーズンのキャッチフレーズが書かれたポスターに加え、CMもキャンペーンソングもイメージキャラクターもなく、特設サイトとYouTubeのイメージビデオだけだった2020-2021シーズンのキャッチフレーズ「冬の空気を変えろ」が書かれたポスターもありました。
2022-2023シーズンのキャッチフレーズは「冬を取り戻せ」です。
参考までに。八幡平に関しては大更から東八幡平に行く鉱山鉄道があり、花輪線からの乗り入れだけでなく上野から直通列車「銀嶺八幡平」もありました。