ワクチン接種進めば需要回復? 高速バス、見えてきたトンネル出口 会社により明暗も
コロナ禍の旅行業界で成功した「富士急」何がよかった?
いずれかのタイミングで、「Go Toトラベル」は再開されるでしょう。前述のように、2020年の同事業においては富士急トラベルの商品が好調でした。振り返ると、その要因を3つ挙げることができます。
まず、「観光または宿泊とのセット商品」という、高速バス関連では同事業の要件を満たした数少ない商品で、実質50%の還元を受けることができたこと(同事業が再開される場合、還元率が変わる可能性あり)。次に、予約システムを素早く改修し、ウェブ上で簡単に割引価格での予約、決済を可能としたことです。もちろん、旅行会社とバス事業者の間で予約情報が連携したり、現地では紙のクーポンなしでもウェブ予約の情報に基づいて入場できる体制が整っていたりすることが前提で、ふだんからのシステム投資の成果と言えます。
そしてもう一つの要因が、告知の成功です。富士急ハイランドの公式サイト上で、「Go Toがお得」と、富士急トラベルのセット商品が大きく紹介されたのは当然として、出発地側での告知も効果的でした。富士急の高速バスの共同運行先は、京王、東急、相鉄ら大手私鉄系のバス事業者が中心です。大手私鉄にとって、沿線住民に向けた需要喚起策はお手の物です。駅や通勤電車の車内、沿線広報誌、さらには若者が集まる渋谷駅前の大型ビジョンにまで、同商品が積極的に露出されました。
高速バス事業者らは、そろそろ意識を変える時期が来ています。まずシニア層、その次には現役世代や若年層を対象に、大都市近郊に立地し1ヶ所滞在で完結する目的地、すなわち温泉・リゾート施設やテーマパーク、アウトレットモールなどへの直行路線の運行再開と、その積極的な告知に注力すべきだと考えられます。
しごとの関係で週一回「みと号」に片道だけ乗ります。東京駅ターミナルで驚いたのがみと号の削減率の高さ。
かしま号はともかく東名便に抜かれました。
かしま号恐るべし。
特急あやめを消滅させたから、の需要とも言えますが、間10分が日中もあるんです。