実は自沈!? ドイツ戦艦「ビスマルク」鉄スクラップの山となっても浮いていた強さのヒミツ

第2次世界大戦中の1941(昭和16)年5月27日にイギリス軍艦との海戦で沈んだドイツ戦艦「ビスマルク」。敵艦の攻撃で沈んだのではなく、一説では自ら没したとも。そういわれる理由に驚異の防御力が関係していました。

「古いか新しいか」ではなく「使えるか使えないか」

 1930年代当時、すでに日米英など主要国の戦艦では、「バイタルパート」と呼ばれる艦の重要部分を集中的に防御する方式が採用されていたため、艦船研究者のなかにはビスマルク級の設計を旧式と断ずる人もいます。

 確かにビスマルク級戦艦の設計が古い手法だったのは事実ですが、兵器の場合、もっとも重要なのは「旧式か新式か」であることよりも、「実戦で使えたか使えなかったか」ではないでしょうか。

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1939年の進水直前の「ビスマルク」(画像:アメリカ海軍)。

 そもそも、ビスマルク級戦艦の原型となったバイエルン級戦艦が就役した第1次世界大戦時、敵であるイギリス海軍は、戦艦と同格の主砲を搭載しつつも装甲防御力を戦艦より削減し、代わりに高速性を追求して、「分厚い装甲防御に代えて逃げ足の速さ」を防御の主軸に据えた巡洋戦艦を開発しました。

 これを知ったドイツ海軍も、早速、対抗馬となる巡洋戦艦を建造します。とはいえ、同海軍がイギリス海軍と違っていたのは、「軍艦は浮いている限り、敵に対する脅威(戦力)となり得る」という、「近代ドイツ海軍の父」とも称されるフリードリヒ・フォン・ティルピッツ海軍大臣の教えを、軽装甲であるべき巡洋戦艦にも反映させて、相応の防御装甲を施したことでした。

 その結果、第1次世界大戦における最大の海戦とされるユトランド沖海戦において、ドイツ海軍の手ひどくやられた巡洋戦艦2隻は、敵の攻撃が直接の原因で沈むことはありませんでした。1隻については、浮き続けてはいたのですが戦況により帰還不能と見なされ味方の手で処分されましたが、もう1隻は、喫水線がほとんど沈んで上甲板が波で洗われるような状態になりながらも、生還を果たしたのです。対してイギリス海軍は、巡洋戦艦3隻が、弾火薬庫の防御扉を開放したままで戦闘行動をとっていた、などという問題点もあったとはいえ、いずれも轟沈(瞬時に沈没)しています。

上述した帰還不能で味方に処分されたドイツ巡洋戦艦1隻も、救援作業に従事する味方艦船が、戦闘海域の周辺にいたイギリス艦艇の攻撃に晒されることを考慮しての処分であり、そのような危険性がなければ、味方艦艇による排水の支援や曳航などにより帰還できたと考えられます。

【まさしく鋼鉄の浮城】連装38cm砲塔が特徴の戦艦「ビスマルク」

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コメント

1件のコメント

  1. 記事で指摘あるように第一次大戦のバイエルン級そのままのビスマルクは明白な旧式、駄目戦艦です。その防御は石炭庫がある事前提で、石油ボイラー化したビスマルクの防御はバイエルンに劣ります。そしてジェットランド沖海戦で、沈まないだけの戦艦は意味が無い事が証明されてます。敵弾に100発耐えるけど二発で戦闘力を失う戦艦より、10発で沈むけど8発喰らうまで戦闘力を維持する戦艦では後者は前者の4倍の継戦能力を持つと判断されます。またビスマルクの装甲は旧式故に近距離射撃防御に特化した側面装甲優先の設計の為、後の戦艦砲戦の大半を占める遠距離砲戦、航空爆弾防御を担う甲板防御力が極端に低い。英海軍艦載機の性能の低さに助けられ目立って居ませんが、日米の艦上爆撃機に狙われたらひとたまりも有りません。旧式は所詮旧式、最新鋭ド旧式戦艦の渾名は伊達では有りません。その他、小口径長砲身故の遠距離打撃力の致命的不足、水雷防御の不足、対空砲の照準、指揮用の高射装置の不具合、戦力化を急ぐあまりの機関不調の未解決、通常航海時の砲塔基部からの浸水による機関室浸水等、見掛け倒しの駄目戦艦です。

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