ナンバー隠し装置で「原付→法的に自転車」警察庁が通達 3年越し規制緩和が快挙なワケ

グラフィットが国の制度を通じて申請していた、ペダル付き電動バイクを「自転車モードなら車両区分上も自転車として扱う」ことが警察庁に認められました。「車両区分を変化させることができるモビリティ」の誕生、その影響は大きそうです。

警察庁通達でた!

 ペダル付き電動バイク「GFR」シリーズなどを製造販売するグラフィット(和歌山市)は2021年7月2日(金)、同バイクが「車両区分を変化させることができるモビリティ」の日本第一号案件になったことを受け、東京都内で記者会見を開きました。

 GFRシリーズはバイクモード、電動アシストモード、自転車モードの切り替えが可能ですが、原付ナンバープレートを隠す機構を取り付けることで、「自転車モードであれば道路交通法上も自転車として扱う」ことが警察庁に認められたのです。

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原付ナンバープレートを隠すモビチェンをつけたGFRシリーズ(中島洋平撮影)。

 警察庁は6月28日付けで「『車両区分を変化させることができるモビリティ』について」と題した通達を発出し、このことを全国の警察などへ周知しました。

 通常、このようなペダル付きバイクは電源オフで自転車としてでも、原付として扱われるため、免許携帯のうえヘルメットを装着し、車道を走行する必要があります。

 グラフィットの鳴海禎造社長は会見のプレゼンで、道路の写真を示しながら「これは最近できた大きな道で、車道は60km/h規制のためクルマのスピードが速いです。(自転車通行可の)歩道は広く取られていますが、GFRは車道を走るしかありませんでした」と説明。「日本の道路は、このような小型モビリティが安心して走れる状況にはない」といいます。

「法律の考えでは、その機体の最高性能に準じるとされており、仮にバッテリーを外していてもGFRは自転車ということにはなりませんでした。なんとか法的に、原付と自転車とで2つの区分を認めてもらえないかと働きかけました」(鳴海社長)

 その状態を打開するのが、新開発のモビリティカテゴリーチェンジャー、略して「モビチェン」です。

 簡単に言うと、ナンバープレートを隠す装置。本体電源オフの状態でのみ、プレートをカバーする機構をつくり、車両区分の切り替え正式に認められることとなりました。これにより、自転車モードであれば、たとえば駐輪場なども自転車用を使えるようになるといいます。

【ナンバー隠し装置】動作の詳細

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4件のコメント

  1. 自転車モードなr車両区分上も自転車として扱う

    誤字を直してください

    • ご指摘ありがとうございます。 訂正いたしました。

  2. 近所の一方通行(自転車は除く)の坂は逆走すると下り坂だが、夜中にしばしば、エンジンを止めて無灯火で降りていくオートバイを見かける(笑)

  3. ナンバーを隠す必要が全く理解できない。
    こんなの拡大解釈して悪用するヤツが増えるだけでは?