「レッドトレイン」と呼ばれた国鉄50系客車 昭和後期生まれの一大勢力 いまも乗れる!

50系客車はSL列車にも

 50系を使用するJRの観光列車は、蒸気機関車がけん引するSL列車でも乗車することができます。

JR九州「SL人吉」

 JR九州の「SL人吉」に使われている客車は、50系客車を改造した50系700番台です。1988(昭和63)年に豊肥本線のSL列車「あそBOY」用として3両が登場したもので、屋根は二重屋根(ダブルルーフ)として、3両編成の両端の客車には展望室を設置。車内の床や座席、テーブルに木材を使用して車両全体を「ウエスタン風」としました。

 2005(平成17)年8月の「あそBOY」運行終了後、50系700番台はリニューアル。2009(平成21)年4月より「SL人吉」に使用しています。

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JR九州の観光列車「SL人吉」(画像:写真AC)。

 このリニューアルで、車体色は黒を基調としたものに。展望室の前面下も窓となったほか、座席も一部は本革張りとなるなど、高級感あふれる車内となっています。オリジナルの50系客車とはイメージが異なりますが、数少ない50系客車を使用した列車です。

「SL人吉」は本来、熊本~人吉間の列車ですが、「令和2年7月豪雨」の影響による肥薩線不通に伴い、2021年5月からは鹿児島本線の熊本~鳥栖間での運転となっています。

 2021年4月現在、JR九州が所有する50系客車は「SL人吉」用の700番台3両だけです。

【写真】まだ乗れる「レッドトレイン」

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