エンジン倍で性能倍! とはならなかったけど結果を残せたレシプロ双発戦闘機5選

航空機において、同じエンジンなら単発より双発の方がメリットも大きそう、ということで、WW2直前の航空先進国では「双発万能戦闘機」なる考えが脚光を浴びます。しかし実際には、そうそう単純なお話ではありませんでした。

本来は想定していなかった夜間戦闘機の雄「月光」

 夜間戦闘機としてその名を知られる「月光」はもともと、零戦登場以前の日中戦争で、味方爆撃機に随伴して長時間飛行する長距離護衛戦闘機として設計されました。1941(昭和16)年3月に十三試双発陸上戦闘機として完成しますが、そのころにはすでに零戦が護衛機としての能力を発揮しており、戦闘機としては不採用でした。後日、1942(昭和17)年7月に「二式陸上偵察機」という偵察機として採用されますが、偵察機としての性能も芳しいものではありませんでした。

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夜間戦闘機「月光」。操縦席の風防後方に2丁の斜銃が見える。

 やがてB-17やB-25など当時、手を焼いていたアメリカ軍の大型爆撃機に対抗するため、「斜銃」や「斜め銃」と呼ばれる、機体に対し前方上下それぞれに30度の角度をつけた機銃を装備し、今度は夜間戦闘機としてラバウルなどで夜間爆撃を迎撃する任務に就きます。これが1943(昭和18)年8月に夜間戦闘機「月光」として制式化されました。

 戦局がさらに悪化すると、日本本土の防空用に旧日本海軍唯一の夜間戦闘機、そしてレーダー搭載機として運用され、B-29を16機撃墜するという記録を立てた遠藤幸男など、夜間戦闘機のエースも生み出しました。

※ ※ ※

 なお、第2次世界大戦後に登場するジェット戦闘機は、F-15やSu-27など、出力確保のために双発にするものも珍しくありません。プロペラを回すレシプロ機ではパワー不足だっただけで、ある意味で「双発万能戦闘機」の思想は間違っていなかったともいえます。

【了】

【写真】ドイツ空軍Bf110 シートからの眺め

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ミリタリー、芸能、グルメ、自動車、歴史、映画、テレビ、健康ネタなどなど、女性向けコスメ以外は基本やるなんでも屋ライター。一応、得意分野はホビー、アニメ、ゲームなどのサブカルネタ。

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コメント

2件のコメント

  1. > 土井武夫技師を主務者としてエンジンを実績のあるハ25(海軍の栄エンジンと同型)に換装した結果、1942(昭和17)年に制式採用となったのが同機です。

    ハ102は何処へいった?

  2. そうですな。キ45試作機はハ25への換装で使えそうなレベルになったけど、結局実質別物のキ45改に計画は移行して、発動機はハ102になっていますな。

    二式複戦として採用されたのはこのキ45改の方。

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