EVはヤバイ? 大雪立ち往生 NEXCOがEV対策強化のワケ

EV充電体制を整備 その本当の狙い

 NEXCO中日本はEVの充電対策の強化について、「確かに電気がなくなれば暖も取れなくなりますが、電池が切れたクルマを応急的に動かす目的もあります」と話します。

 除雪を行い車両が通行可能になった際に、燃料や電池が切れて動けない車両があれば、それをレッカー移動させる必要があり、余計に手間がかかります。ガソリン車も燃料がなくなれば動かなくなり、暖も取れなくなることはEVと一緒です。そうならないよう、NEXCO各社は滞留車に燃料を届ける体制を整えていますが、EVに対しても、同様の体制に近づける狙いがあるわけです。

 背景には、2021年3月に国土交通省が改定版を取りまとめた「大雪時の道路交通確保対策」の指針があり、そこでは次のように書かれています。

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雪原を走るリーフ(日産の動画より)。

「政府は、2030年までに乗用車の新車販売に占めるHV(ハイブリッド車)やEVなど『次世代自動車』の割合を5~7割にする目標を掲げており、滞留が発生した際のガソリン車への燃料供給実績に関するデータを収集すること等により、EVが滞留した場合の対応について、速やかに検討を行うべきである」

 この指針を踏まえた対応だとNEXCO中日本は話します。

 ちなみに、日本の代表的なEVである日産「リーフ」の取扱説明書を見ると、「航続距離を延ばすためのポイント」として、「寒いときは、エアコンの代わりにヒーターシートやステアリングヒーターを使用する」とあります。これらは、エアコンに比べて消費電力が少ないとのこと。大雪で長時間の立ち往生を余儀なくされた際、少しでもバッテリーを温存し生き延びる手段のひとつになるかもしれません。

【了】

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コメント

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1件のコメント

  1. そんなことよりもPA,SAに充電器を必ず設置。
    台数をもっと増やす。※普通充電は、駐車場全てくらい。
    で、大雪の際に閉鎖ではなく対策をして通れるようにすることが大切。