夜行バス“逆襲”へ? 縮小のなか新参入も増加のワケ【高速バス新潮流・長距離路線】

コロナ禍による乗客減少の影響が長引き、高速バスでは路線再編の動きが加速。そのなかで縮小傾向にあるのが、夜行便を中心とする長距離路線です。高コスト構造のため撤退も相次ぐ一方、そこに希望を見いだし新参入するケースも増えています。

夜行が多くを占める長距離路線 もともと厳しかった

 多様な高速バス路線の中で、片道おおむね350kmを超えるものが、長距離路線に分類されます。首都圏発着なら仙台以北、名古屋以西へ向かう路線です。全国の高速バス、毎日約1万5000便(コロナ前)のうち、長距離路線の比率は1割強で、その多くが夜行便です。

 夜行バスには高級な座席や、乗客向けの待合ラウンジなど華やかな印象もありますが、実は規模も収益性も見劣りするため、昼行便中心の短・中距離路線に注力する事業者も少なくありません。コロナ禍さなかの2021年3月には、京浜急行バスが長距離・夜行路線からの撤退を決めました。

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弘南バスの車両。弘前~東京・横浜線「ノクターン号」は、2021年12月の運行再開とともにバスタ新宿経由の「ニューノクターン号」として装いを新たにした(画像:弘南バス)。

 長距離路線の歴史を振り返ると、その第一号は前述の「ドリーム号」で、2019年には開業50年を迎えましたが、その間に2つの転換期を経験しています。

 1回目が1980年代半ばです。1983(昭和58)年、阪急バス/西日本鉄道の「ムーンライト号」(大阪~福岡)を皮切りに、起点側と終点側の事業者による共同運行が認められます。1986(昭和61)年には京浜急行と組んだ青森の弘南バスが「ノクターン号」(東京~弘前)を成功させ、それを追うように全国の地方都市まで路線網が広がりました。

 2回目の変化は2000年代半ばに起こりました。既存事業者による開拓が不十分だった首都圏~京阪神など大都市間路線で、新興業態である高速ツアーバス各社が急成長したのです。その原動力となったのはウェブマーケティングで、「楽天トラベル」などの予約サイトが、高級座席/格安便、あるいは女性向けサービスなど「バスを選んで予約する」市場を作り上げました。

【東京の一等地】整備したけど1年以上使われていない「新バスターミナル」写真で見る

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コメント

1件のコメント

  1. この記事について質問があります。

    「(祐徳自動車は)戦前からの歴史を持つ佐賀県の路線バス事業者ですが、貸切バス事業を大きく展開する一方、高速バスは運行していませんでした」

    と説明されています。

    しかしながら、過去に自社運行の高速バスを博多バスターミナルから嬉野温泉経由鹿島バスセンター・祐徳稲荷まで1日2往復運行していました。また、九州急行バスに出資しており、高速バスの運行に縁がなかったわけではありません。

    このあたりをリサーチしてから記事にして欲しかったです。

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